ユニーリサーチ
導入事例

ユニーリサーチを、AIと人間で使い分ける。既存顧客の声も交えて磨く、インフォマートの新機能開発

ユニーリサーチを、AIと人間で使い分ける。既存顧客の声も交えて磨く、インフォマートの新機能開発
株式会社インフォマート 鈴木祐介/櫻井希 様
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株式会社インフォマートは、企業間取引をデジタル化する「BtoBプラットフォーム」を提供する企業です。発注書や請求書、契約書など企業間で発生するさまざまな帳票業務の効率化を実現し、現在は130万社以上が同プラットフォームを利用しています。

同社のプロダクト企画部では、新機能の企画開発にあたって「既存顧客への直接ヒアリング」「ユニーリサーチのオンラインインタビュー」「ユニーリサーチのAIインタビュー」という三つの手法を、目的に応じて使い分けています。概観をつかみたいのか、深い課題を知りたいのか、仮説の確度をさらに上げたいのか。目的によって手法を変えることで、効率よく必要な声を集められるようになりました。

今回は、プロダクト企画部 コンストラクションユニットの鈴木 祐介さん、イノベーションユニットの櫻井 希さんに、新機能開発における三つの手法の使い分けについて伺いました。
※本記事の内容は取材日2026年7月27日時点のものとなっています。

顧客のニーズを的確に捉える。新機能開発を担うインフォマートのプロダクト企画部

― 御社事業とお二人の所属部門について教えてください。

櫻井さん: インフォマートは、企業間取引をデジタル化する「BtoBプラットフォーム」を主力サービスとして提供しています。近年はプラットフォームに蓄積されたデータを活用し、顧客のさらなる業務改善を支援する取り組みにも力を入れています。

プロダクト企画部は、顧客のニーズを的確に捉え、収益に貢献するプロダクトを作り育てるプロダクトマネージャーの組織です。私は新規プロダクトの開発や新規事業の立ち上げを担うイノベーションユニットに所属し、ゼロから探索も含めて他部門と連携し動いています。


櫻井さん プロダクト企画部 イノベーションユニット 櫻井 希さん

鈴木さん: 当社はこれまで飲食・フード向けの事業と、業種を横断する請求書事業の2つが中心でしたが、建設業向け領域への展開を開始しています。私はコンストラクションユニットに所属し、この建設業向けプロダクトの企画を担当しています。


鈴木さん プロダクト企画部 コンストラクションユニット 鈴木 祐介さん

ユニーリサーチで顧客業務の概観をつかみ、深掘りは既存顧客にインタビュー

― ユニーリサーチ導入の背景を教えてください。

鈴木さん: もともと、営業やカスタマーサクセスを通じてお客様の声が日々届く体制があり、それをもとに仮説を立てて開発を進めていました。一方で新機能の検討では、プロダクト企画部が一次情報として直接お客様に伺う機会をもっと増やしたいと考えていました。

既存顧客に直接ヒアリングをする場合は、社内の関係部署と連携してアポイントを取るため、2週間から1ヶ月ほどのリードタイムがかかります。腰を据えて深くお話伺うにはこの進め方が適していますが、新機能の検討初期のように、まずは業務の大枠や仮説を早く確かめたい場面には、別の手段があるとよいと感じていました。

そこで、私自身が前職でユニーリサーチを使っていた経験もあり、ある新機能開発で特定の業務担当者3名の方にオンラインインタビューを実施しました。目的は検証ではなく、業務の大枠を理解すること。ここでその輪郭をつかめたことで、その後に進めた既存顧客への深掘りヒアリングを、踏み込んだ論点から始めることができました。


インタビュー目的に応じた手段の使い分け インタビュー目的に応じた手段の使い分け

― 具体的に、どんな効果を感じられましたか。

鈴木さん: 顧客業務の概観を理解していない状態で深掘りをしても、的確な論点で聞けなかったと思います。

前職ではBtoBtoCのプロダクトを担当していたこともあり、業務システムの独特さを痛感しています。業務システムは、たとえばユーザーが画面のどのボタンを押し、エクセルのどのセルを動かしているかといった操作の一つひとつを理解し、その作業を自分たちで再現できるくらいの解像度まで踏み込まなければ、価値を提供できません。

ユニーリサーチでつかんだ概観を土台に、既存のお客様には現行プロダクトとのつながりの部分を中心にヒアリングを進めました。当初想定していたよりも課題を明確にでき、新機能が提供すべき価値をシャープに整理できたことが、大きな手応えになりました。

既存顧客経由では出会えなかった、現場の声

― ユニーリサーチと、既存顧客インタビューとの違いはどんな部分にあると思いますか?

鈴木さん: 現行の建設業向けプロダクトでは、経理や総務といったバックオフィス領域の方であれば比較的アポイントのお時間をいただきやすいです。ただ、実際にプロダクトを触る現場寄りの方や、協力会社に所属する方など、直接やり取りのない領域の業務を理解したい場面が出てきます。そうした層には、既存のお客様を通じてインタビューをお願いするのはなかなか難しいものがあります。

その点、ユニーリサーチのインタビューでは現場の方にもすぐに会うことができました。お昼休みや仕事終わりの時間を使って協力してくださる方が多かったですね。例えば、実際に現場の方が日々どのように紙で報告を書いているか、元請けの担当者とどのようなコミュニケーションをされているかまで理解でき、新規機能の仮説を具体化するうえで大きく役立ちました。

既存のお客様からは現行プロダクトに対する深く具体的なご要望をいただける一方、未導入の企業様からは特定のシステムに縛られないフラットな業務課題を伺うことができます。双方の視点を組み合わせることで、新機能の提供価値をシャープにできました。

仮説の確度を、数で上げる。AIインタビューの活用

― AIインタビューは、どのような場面で活用されましたか?

櫻井さん: 請求書データを活用した新機能開発の検討で使いました。営業担当者と一緒に既存顧客を10社弱ほど回ってヒアリングを行いましたが、感触としては芳しくありませんでした。一方で、現行プロダクトを使っていない層には需要があるのではという見立てもあり、開発に着手する方向に進みつつありました。市場のニーズに対しスピーディに開発の方向性を確定させるため、限られた期間内でより広範かつ客観的なデータが必要な局面でした。

そこで、仮説の確度をさらに上げるために、AIインタビューを活用しました。通常のインタビューでは1件あたり少なくとも1時間の拘束が発生しますが、AIインタビューにはその制約がありません。ユニーリサーチのAIインタビューでユーザー15名ほどに数日で調査を行い、並行して自分自身でも顧客訪問を重ねました。既存顧客への調査と合わせると、全体で25社ほどの声を集めることができました。

前提の異なる顧客も含め、多くの声が同じ方向を示していたことで、請求書データという単体の情報だけでは価値提供が難しいということが見えてきました。この結果は社内のステークホルダーに対する説得材料となり、方針を転換する判断につながりました。

深掘りと設計は人が、定量的な確認はAIが

― AIインタビューと、人が行うインタビューは、それぞれどんな場面に向いていると感じますか。

櫻井さん: インタビューの設計や、深掘りの方向性を決めるための事前準備には、経験に基づく判断が必要になります。そこは人が担うべき部分だと感じています。一方で、誰が担当してもある程度同じ水準の結果が得られる、定量的な情報を集める際には、AIに任せてよいのではないかと思っています。

鈴木さん: BtoBの業務システムに関するインタビューでは、その業界特有の慣習や前提知識を踏まえたハイコンテクストな会話が求められます。相手の回答をどう解釈するかという点でも、業務への理解が深いほど繊細な判断が必要になるので、そこをAIでどこまでカバーできるかは、正直まだ難しさを感じています。今のところは、そうした深掘りは人が担うべき領域だと思っています。

パネルはもっと広く、設問はもっと賢く。ユニーリサーチへの二つの期待

― 今後、ユニーリサーチにどのようなことを期待していますか。

鈴木さん: 建設業のように専門性の高い領域だと、数を重ねるうちに同じ方に行き当たることも増えてきました。より多くのユーザーの方にパネルとして登録いただけると嬉しいですね。

もう一つ期待しているのが「設問作成AI」の機能です。調査目的を伝えるだけで、それに対応するスクリーニング質問やインタビューフローをAIが組み立ててくれるので、便利です。他のユニーリサーチユーザーの知見やノウハウがこの機能に蓄積されて、経験の浅い担当者でも質の高いインタビューを設計できるようになっていくと、一気に質を上げていけそうで、とても楽しみにしています。


設問作成AI機能 調査目的に応じたインタビューフローを自動生成する設問作成AI機能

新機能開発を、個人の意見ではなく当たり前の文化へ

― プロダクト企画部としての今後の展望を教えてください。

鈴木さん: バーティカルなサービスは、その業界の商習慣や現場のオペレーションをどこまで理解できているかが価値を左右すると考えています。だからこそ、お客さまへの解像度を高めることを何より大事にし、本当に必要とされるものを届けていきたいです。

櫻井さん: プロダクトの企画や開発を、誰か一人のスキルに頼るのではなく、ユーザーリサーチを通じて確かめながら進めていく。それが当たり前になるような文化を、これからも育てていきたいと思っています。

株式会社インフォマート
会社名
株式会社インフォマート
業種
IT関連(SaaS/クラウドサービス)
社員数
連結924名
(2026年6月末現在)
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