ユーザーリサーチが「一大プロジェクト」から身近なタスクとなった、レバレジーズのユニーリサーチ活用
レバレジーズ株式会社は、「関係者全員の幸福を追求する」を理念に掲げ、IT・医療の人材紹介事業を中核に社会課題の解決を目指す事業を幅広く展開するベンチャー企業です。
多様な事業を顧客起点で開発・グロースさせるために欠かせないのが、ユーザーリサーチです。しかし、定量データでの意思決定を強みとする一方で、定性調査は「稟議に1ヶ月、実施に1ヶ月、数百万円の一大プロジェクト」でした。ユニーリサーチの導入後は、調査の質に妥協することなく、費用は10分の1、期間は半分に。「まず聞いてみよう」と気軽に始められるタスクになり、新規事業の立ち上げ判断から、既存サービスのユーザビリティ調査まで、活用範囲はリサーチャー以外にも広がっています。
今回は、マーケティング部 プロダクト戦略室 リサーチ&プランニングチームでリサーチを担う横尾 一輝さんと大坪 真理子さんに、ユニーリサーチ活用の背景と、リサーチの位置づけの変化について伺いました。
※本記事の内容は取材日2026年7月7日時点のものとなっています。
社会課題の解決を軸に、IT・医療の人材紹介からSaaSプロダクトまで事業を展開
― まずは、御社の事業についてご紹介いただけますか?
横尾さん: レバレジーズは「関係者全員の幸福を追求する」というミッションを掲げて、さまざまな業界・領域で事業を展開しているベンチャー企業です。IT領域の「レバテック」や医療・ヘルスケア領域の「レバウェル」など人材紹介系の事業が主軸としつつ、近年は人事領域のSaaS「NALYSYS」やオンライン診療の「レバクリ」など、人材以外の事業も展開しています。
事業領域はさまざまですが、根底にあるのは「社会全体の大きな課題をビジネスの力で解決する」という想いです。顧客起点での事業開発を大切にしている点は、UXリサーチにも通じる部分があると思います。
プロダクト戦略室 リサーチ&プランニングチーム 横尾 一輝さん
― プロダクト戦略室 リサーチ&プランニングチームのミッションについて教えてください。
横尾さん: プロダクト戦略室は、レバレジーズが展開するプロダクトの成長を牽引する専門部隊で、デザイナー、PdM、CRM、SEOなど事業を伸ばすために必要なさまざまな職能を持つ専門家が集まっています。その職能のひとつに、リサーチがあります。
リサーチ&プランニングチームは、各事業から上がってくる課題を受けて、リサーチの企画提案から実施、分析まで一貫して担っています。名前に”プランニング”とある通り、リサーチ結果を施策に落とし込み、実装して効果検証するところまで担うことが期待されています。
大坪さん: リサーチの結果、必要と判断した施策については、リサーチャーが実際に手を動かして、エンジニアやデザイナーと連携しながら開発まで進めていきます。たとえば新卒領域の事業で「学生はこの時期にこういう悩みを抱えている」とわかったら、その悩みを解消する機能をこの時期にリリースしよう、と開発につなげていく流れです。
プロダクト戦略室 リサーチ&プランニングチーム 大坪 真理子さん
横尾さん: ユーザー理解を深めた担当者がそのままプロダクトの機能開発まで進められるのは、価値のあることだと思っています。リサーチを通してユーザーと向き合った人は、自然とユーザーのことを考える癖がつきます。ユーザー理解がないまま施策を進めると、机上の空論になってしまうリスクもあると考えています。
インタビュー対象者を偏りなく、低コストでリクルーティングできる方法を探していた
― ユニーリサーチ導入のきっかけを教えてください。
横尾さん: 当社は、Web上の行動データを多く保有しているため、定量データをもとに意思決定することが必然的に多くなります。
一方で定性調査は半期に1度、大規模な調査を行うなど実施できる回数が限られており、インタビュー対象者のリクルーティングにも課題がありました。効率的かつリーズナブルに行いたいというのが導入の狙いです。
ユニーリサーチ導入以前、対象者集めの手段は2通りで、ひとつは自社サービスのユーザーに依頼する方法。もうひとつは外部の調査会社に依頼する方法です。
ただ前者は母数が少なく、そもそもサービスに好意的な方が多いので調査結果に偏りが出てしまいますし、ネガティブな話があまり聞けないという問題もありました。後者の調査会社は費用感が上がるほか、リードタイムも長い。他の方法はないかとずっと考えていたときに、ユニーリサーチを見つけました。
調査の質はそのまま。費用は桁違いに抑えられ、期間も1ヶ月から2週間程度になった
― ユニーリサーチ導入後、どのような効果がありましたか?
横尾さん: リクルーティングの課題は十分に解消できたと思います。費用は外部の調査会社と比べて、トータルコストで桁がひとつ違うくらいに抑えられています。期間も、以前は1ヶ月ほどかかっていたのが、今は募集開始から実査開始まで1週間。結果の分析まで含めても2週間程度と、半分以下になりました。スピーディな意思決定を求められる当社には、すごく合っているなと思います。
日程調整のようなリサーチの周辺業務も、ユニーリサーチの機能を使うことでかなり効率化できました。リクルーティングの選定や調査設計は社内のリサーチャーでカバーできるので、スピードやコストのために調査の質を妥協している感覚もありません。
数百万円・稟議1ヶ月のリサーチが、「10万円でまず聞いてみよう」に
― 社内でのリサーチの位置づけにも、変化はありましたか?
横尾さん: コストも期間もかかると、リサーチはどうしても「一大プロジェクト」になります。成果への期待は大きくなるし、稟議も通しにくくなる。私が入社した当時は、事業責任者に「なぜこのインタビューが今必要なのか」「過去の調査と何が違うのか」「何がわかって、どんな施策につながりそうなのか」を事前に準備して説明し、稟議を取るまでに1ヶ月ほどかかっていました。数百万円のプロジェクトなので、判断も重くなるのは当然です。
それが今は、最小ロットでまずは10万円で実施してみるなど、いい意味で小さなプロジェクトとして扱えるようになりました。リサーチが重たいままだと、リサーチャー以外の人も「リサーチをやろう」とはなかなかなりません。リサーチを経験し、どんなアウトプットを得られるのかの認識が社内に広まったことで、「まずは解像度を上げよう」という考えを持つ人も増えたと思います。
新規事業立ち上げの判断や既存サービスのユーザビリティ調査に活用
― ユニーリサーチは、具体的にどんな場面で活用されていますか?
大坪さん: 印象に残っているのは、とある専門職の転職支援サービスの立ち上げ検討です。新規事業として、新たなブランドを立ち上げるかどうかの判断が必要でした。かなり希少性の高い職種でしたので、調査会社に依頼してもすぐ集まるかわからない状況でしたが、ユニーリサーチでは対象者が十分に集まり、スピーディに意思決定につなげることができました。こんなに希少性の高い職種でも集まるんだ、と驚きました。
最終的には「新規ブランドとしてはやらないほうが良さそうだ」という判断になりましたが、ニーズがあること自体は明らかになったので、既存サービスの中で強化していこうと決めることができました。
横尾さん: 初期の企画段階で「これは市場に受け入れられない」という判断を、早いタイミングで行えるのは大きいと思います。ローンチ前に失敗に気づけることも、ある意味でリサーチの成果だと考えています。
また新規だけでなく、既存サービスのUI改善でもよく使っています。たとえば求人検索の画面が「なんとなく使いにくいのではないか」という課題感があったとき、具体的に何が使いにくさを生んでいるのかを検証しました。対象となるユーザーの方に実際に使ってもらい、その様子を見せてもらいながら、どこでつまずくのか、どんな印象を持ったのかを聞いていく。それを通して「このボタンが誤解を生んでいる」といった課題を明確にしていきました。ユーザビリティテストから施策を立てて、CVRやアクティブ率の向上につながった成果もあります。当社はWebプロダクトが多いので、こうした用途は多いですね。
「相談」から「自走」へ。リサーチの輪が、リサーチャーの外へ広がっていく
― リサーチャー以外の方にも利用は広がっていますか?
大坪さん: 広がっていますね。プロモーション担当の方が使っていたり、プロダクトとは違う部署の方が使っているのを目にしたこともあります。
横尾さん: 自らユニーリサーチで募集を立てて実施しているメンバーもいます。最初は私たちが支援していましたが、慣れてきた方は自走しています。リサーチの数は間違いなく増えていると思います。
ユーザー理解を踏まえた開発が大事だという認知は、組織全体に広がってきています。実際にインタビューをやってみた新卒のメンバーが「これは絶対みんなやったほうがいい」と言ってくれることもあって、徐々に手応えを感じています。
期待はAIインタビュー。見送っていた調査にも、手が届くように
― 今後、ユニーリサーチに期待することはありますか?
大坪さん: AIインタビューには期待しています。実査が自動化されて工数がかからなくなれば、リサーチの裾野はさらに広がると思いますし、その分リサーチの設計という、より本質的な部分に集中できるようになる。これまで時間の制約で実施を見送っていた調査にも取り組めるようになると思うので、楽しみにしています。
ユニーリサーチの調査協力者へのインタビューを、AIで自動化できるサービス『ユニーリサーチ AIインタビュー』
横尾さん: 将来的には、ユーザビリティテストのような、リサーチャーの属人性に依存しにくい型化された調査を、AIに任せられるようになると嬉しいですね。リサーチャーが直接ユーザーと向き合う調査は残り続けると思いますが、そうした自動化が進めば、ユーザーと向き合う機会はもっと増やせると思います。
― 最後に、チームとしての展望を教えてください。
大坪さん: 当社は事業の数がとても多い一方で、リサーチャーの数はまだ少ない。リサーチ組織を拡大しながら、ユーザーリサーチからニーズを拾ってプロダクトを強化できる存在を増やしていきたいです。
横尾さん: 理想は「ユーザーの声を聞く」という当たり前のことを、もっと身近にしていくことです。ユニーリサーチはリサーチの周辺で発生する面倒な業務をうまく回収してくれるので、本質的な業務に集中できる。ユーザーに向き合う機会を増やして、その面白さや意義を見出してくれる人を増やしていけば、本当にユーザーの役に立つプロダクトが増えていく。そういういい循環を、チームとして作っていきたいですね。
― リサーチが「一大プロジェクト」から身近なタスクへ変わっていく過程を伺えました。本日はお話をありがとうございました!



