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導入事例

商品のリニューアル検証をホームユーステストで実施 雪印メグミルクが目指すお客様主語の「ものづくり」

商品のリニューアル検証をホームユーステストで実施 雪印メグミルクが目指すお客様主語の「ものづくり」
雪印メグミルク株式会社 池田知栄子
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雪印メグミルクは、牛乳やバター、チーズといった商品の製造・販売や、酪農生産に関わる事業を展開する総合乳業メーカーです。2025年に創業100周年を迎える同社では、これまで「雪印北海道バター」「ネオソフト」「おいしい雪印メグミルク牛乳」といった数々のトップシェア商品を生み出し、日本の食卓に栄養と豊かさを届けてきました。

雪印メグミルクでは、お客様主語の「ものづくり」を目指しています。今回は、「ユニーリサーチ モニター」を活用しHUT(ホームユーステスト)を実施いただいた、マーケティング部 マーケティングリサーチグループ 池田 知栄子さんに、具体的な実施方法や導入後の感想などをお伺いしました。
※本記事の内容は取材日2024年3月29日時点のものとなっています

数々のトップシェア&ロングシェア商品を生み出してきた総合乳業メーカー

― 御社の事業と、池田さんのお仕事について教えてください。


池田様1 マーケティング部 マーケティングリサーチグループ 池田 知栄子さん

池田さん: 雪印メグミルクグループでは、「乳製品」「飲料・デザート類」といった商品の製造・販売や、酪農生産に関わる「飼料・種苗」などの事業を展開しています。1925年に設立された「北海道製酪販売組合」が源流にあり、2025年には100年の節目を迎えます。

主力事業は乳製品事業と市乳事業。乳製品事業では、創業と同時に製造開始したバターをはじめ、マーガリンやチーズを中心に製造・販売しています。「雪印北海道バター」「ネオソフト」「6Pチーズ」などのブランドがロングセラーですね。市乳事業では「おいしい雪印メグミルク牛乳」「ナチュレ 恵 megumi」といった牛乳や乳飲料、ヨーグルトから果汁、デザートまで幅広いラインナップでお客様の日々の食生活に栄養と豊かさをお届けしています。

私が所属するマーケティング部は、乳製品事業部と市乳事業部のバックアップを担う部門です。クリエイティブや営業など、さまざまな専門チームがありますが、私はその中でもリサーチをメインに担当しています。

リサーチは既存ブランドを扱うこともありますが、最も多いのは開発中の商品のコンセプト評価です。本格的な設備投資を行う手前の段階からお客様のご意見を伺い、商品開発部門とも密に連携しながら開発を進めています。

お客様主語で考えるため、数値では測れないインサイトをユーザーインタビューで捉える

― 御社がユーザーリサーチに力を入れる背景について教えてください。

池田さん: 当社はおかげさまで数多くのロングセラー商品を有していますが、一方でお客様を十分に理解しないまま商品開発を進めたために、発売後すぐに終売となってしまったブランドもありました...。

そこで当社では2023年頃からブランドマネジメントを一新。現在はお客様の「認識(パーセプション)」の変化に沿ってマーケティング活動全体を設計しています。
以前までも定量調査を通して、ブランド認知や購入率といった市場傾向は把握できていました。しかし、マーケティングの設計を行うには、お客様の気持ちの変化を質的に捉えることが重要で、そのための定性調査が必要です。

お客様主語で考えるためには、ユーザーインタビューを通してより頻度高く生の声を聞き、商品購買に至るまでのプロセスやブランドに愛着を持ってもらうまでのヒストリーなど、数値では測れないインサイトを探索、抽出することが重要だと考えています。

― ユニーリサーチ導入のきっかけを教えてください。

池田さん: 調査会社にリサーチを依頼する場合、何百万円ものコストと数ヶ月の期間が必要です。そうした細やかな配慮が求められる調査も大切ですが、同時にスピーディーかつ頻繁にお客様の声を聞いて開発を進めたいと考えていました。

手軽に実行でき、コストを抑えながらもすぐにフィードバックを得られるサービスを探していたところ、ユニーリサーチに出会い、導入しました。

ユーザーの自宅にリニューアル予定商品を送付 HUTの結果は大規模調査に向けた仮説出しに活用

― 今回はインタビューサービスだけではなく、新サービスの「ユニーリサーチ モニター」をご導入いただき、HUT(ホームユーステスト)を実施されています。本検証の目的について教えてください。

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# ユニーリサーチ モニターとは
ユニーリサーチ モニターとは、最長2か月の長期間に渡る開発中サービスのテストモニター募集ができるサービス。

日用消費財や飲料、食品、家電商品などのHUT(ホームユーステスト※)や、WEB等のアプリケーション/ソフトウェアのPoCなど幅広い用途で利用が可能です。

※ホームユーステスト:新商品やリニューアル品を調査対象者の自宅に送付し、一定期間利用もしくは試飲・試食してもらい、そのフィードバックを得る調査手法
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池田さん: 今回はとあるブランド商品の、リニューアルに関する検証を行いました。ユーザーのご自宅で実際に商品を試してもらい、使い勝手などの評価を確認することが狙いです。

従来なら、いきなり何百人規模の定量調査にかけていたのですが、ユニーリサーチ モニターでは費用感を抑えてスピーディーに調査できるので、今後の大規模調査の前の仮説構築のために行いました。

「こういう不満がありそう」「ここは大丈夫」といった結果を踏まえ、コンセプトを研ぎ澄ませてから大規模調査にかけることで手戻りを無くし、効率を上げることが狙いでした。

― HUTは、具体的に、どのように実施されたのでしょうか?

今回は250名の応募がありました。十分な母数が集まったので応募時に応えていただいた、スクリーニング設問の回答内容を踏まえて対象者選定を行い、最終的には19名の方にご協力いただきました。

異なる5タイプの開発中商品のサンプルをご自宅に送り、1週間ほど各タイプの商品をお試しいただいた上で、オンラインインタビューを実施しました。インタビュー前には、事前アンケートも実施し、普段の商品の利用傾向や簡単なサンプル利用の感想などを聴取し、インタビューに備えることができました。

インタビューではサンプルを冷蔵庫でどのように置いていたのかや、サンプルのご利用前後で使い方にどんな変化が起きたかを確認することができました。手元でお使いの様子をカメラに映してもらうことで、リアルな使い方も知れて良かったです。

サンプルの受け渡しもスムーズで、最後までトラブルなく終えることができました。


ホームユーステストの流れ

実際の商品の検証が可能になる「ユニーリサーチ モニター」は継続的なお客様理解にも

― ユニーリサーチ モニターをお使いになったご感想を教えてください。

リサーチで一番手間がかかるのは、対象者選定と日程調整だと思うのですが、ユニーリサーチ モニターではとても楽でした。対象者のほとんどの方からは、お声がけしたその日のうちに協力の承諾をいただき、非常にスムーズかつ、スピーディーにリサーチを実行できました。また、長期間の調査協力を得ることができるので、継続的なお客様理解につながるところが利点ですね。

あとは、アンケート設問数やインタビュー回数に制限がないのも嬉しいポイントです。調査会社様ですと回数によって予算が変わるので、制限があると慎重になってしまい、その分調査内容の精査にも時間がかかってしまいます。ユニーリサーチ モニターでは気軽に進めることができました。もし調査内容に不足があった場合でも、後から軌道修正ができる安心感があります。

― ユニーリサーチの導入前後で、何か変化はありましたか?

変化は、かなりあります。

正直なところ、当社はセルフインタビュー自体にハードルを感じていて、他のメンバーも敬遠しがちでした...。

しかしインタビューアーも順番にトライしてみると、意外と楽しかったです。ユーザーの方が当社ブランドへの愛を語ってくださった時はとても嬉しくて、自信が持てて、誇らしい気持ちになりました。

私たち自身はメーカー側なので、どうしても考え方にバイアスがかかってしまいます。インタビューを通して実際のお客様の声を聞くことができるので、かかる労力や費用に対して得るものは非常に大きいと感じています。

ユニーリサーチは、定性調査に関するハードルをかなり下げてくれたと思います。
さらに今回新たにリリースされた「ユニーリサーチ モニター」で、お客様理解に加え、商品・コンセプトの検証が手軽に実施出来るようになったこともありがたい点ですね。

― ユニーリサーチと、調査会社に依頼する際との違いをどう感じていますか?

池田さん: コスト面は、調査会社に依頼する場合と比較すると大幅に抑えられますね。その分、自分で手を動かす必要はありますが、決して難しい作業ではないので、むしろ調査会社への説明の手間が省けるというメリットを感じています。

また、スピード感の違いは大きいです。そもそも、十分な期間がないと調査会社へは依頼自体が難しいこともあるので。

― 今後の展望について教えてください。

池田さん: お客様の方にとって意味のあるブランドをたくさん、これからも提供しつづけていきたいです。

そのためのお客様理解はまだまだ足りていないと思います。リサーチを通してお客様を理解し、お客様の気持ちを一番わかっている企業、そしてマーケターになることが、支持されるブランドを生み出すための成功の秘訣であると考えています。

定性調査にはまだまだ苦手意識を持つメンバーもいます。でも、生の声を聞くことは得られることも大きいと思うので、今後は事業担当者が独自にインタビューを企画・実行できるくらいにインタビューの文化を浸透させていきたいです。

― 貴社のお客様理解を高めるお取り組みについてお話をいただき、ありがとうございます。ぜひこれからも、取り組みのご支援をさせていただけますと幸いです。

雪印メグミルク株式会社
会社名
雪印メグミルク株式会社
業種
牛乳、乳製品及び食品の製造・販売等
社員数
5,715名
2023年3月時点
導入事例
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