
インターネットリサーチ(Web調査)の手法とメリット・デメリットを解説
インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)では、インターネットを利用してデータを収集することで、迅速で効率的な情報収集が可能です。 本記事では、インターネットリサーチの定義や環境の変化、メリット・デメリット、活用場面、手順とポイントについて詳しく解説します。
- インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)とは?
- インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)の環境の変化
- インターネット環境の変化
- スマートフォンの普及
- モニターのアクティブ率の低下
- インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)のメリット・デメリット
- インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)のメリット
- コスト(時間と費用)の削減ができる
- 地理的な制約を超えてデータ収集ができる
- リアルタイムなデータ収集がしやすい
- インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)のデメリット
- ネットを利用していない人の調査はできない
- 調査ツールがマルチデバイスに対応している必要がある
- 海外のリサーチをしたい場合、環境の違いに配慮する必要がある
- インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)の活用場面
- 生活者の意識調査
- 商品・サービス開発時の事前調査
- ブランドや商品・サービスの認知度調査
- 既存顧客や利用者への満足度調査(CS調査)
- 従業員調査(ES調査)
- インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)の手順とポイント
- ①企画設計
- ②調査票の作成
- ③調査の実施
- ④集計、分析レポートの作成
- ⑤調査結果の活用
- インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)なら『ユニーリサーチ』
インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)とは?
「インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)」は、インターネットを介してアンケートや調査を実施する手法です。従来の対面での調査や電話調査とは異なり、オンライン上でアンケートを配布し、回答を集めるため、時間やコストの削減が期待できます。また、回答者の匿名性を保ちながら迅速に大量の情報を収集できる点も、インターネットリサーチの特徴です。
インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)の環境の変化
調査環境の変化とともに、インターネットリサーチの手法と技術は進化し続けています。 以下では、様々な環境の変化について詳しく解説します。
インターネット環境の変化
日本におけるインターネット利用率(個人)は、増加傾向で2022年時点で84.9%となっています。インターネット環境の変化は、インターネットリサーチの方法に大きな影響を与えてきました。普及率の増加による拡大だけでなく、インターネット接続がより速く安定したものとなったことで、リアルタイムでのデータ収集がより簡単になりました。

(出典)総務省|令和5年版 情報通信白書|第2部 情報通信分野の現状と課題|第11節 デジタル活用の動向 「図表4-11-1-2 インターネット利用率(個人)の推移」 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/nd24b120.html
スマートフォンの普及
2022年時点でインターネット利用端末としてパソコンを持っている人は48.5%、スマートフォンを持っている人は71.2%と、スマートフォンの割合の方が高くなっています。従来のインターネットリサーチはパソコンからのアクセスが主流でしたが、スマートフォンの普及により、モバイルデバイスからの回答が増えました。スマートフォンで移動中や隙間時間にも回答できるようになったことで、様々なライフスタイルに合わせた調査が可能になりました。

(出典)総務省|令和5年版 情報通信白書|データ集 4. インターネット利用端末の種類(個人) https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r05/html/datashu.html#f00281
モニターのアクティブ率の低下
モニター(回答者)全体のアクティブ率が低下しているという課題もあります。特に、プライベートでメールをあまり使わない人が増えたこと、メールによる招待がスパムとみなされ迷惑メールフォルダに入ってしまうことなどによる、回答率の低下が懸念されています。この変化に応じて、SNSやアプリを活用した調査や、謝礼額の増加などの対策も行われています。
インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)のメリット・デメリット
インターネットリサーチのメリット・デメリットをご紹介します。
インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)のメリット
インターネットリサーチのメリットを3つ紹介します。
コスト(時間と費用)の削減ができる
インターネットリサーチを利用する大きなメリットの一つは、時間と費用の削減です。短時間で広範囲にわたるデータ収集が可能で、従来の対面や郵送での調査にかかる印刷費や郵送費は不要、かつ人件費も減らすことができます。
地理的な制約を超えてデータ収集ができる
インターネットリサーチでは、地理的な制約を超えてデータを収集することができます。インターネットに接続できる環境さえあれば、世界中のどこにいても調査に参加することが可能です。そのため、外資系企業やグローバル市場をターゲットとした製品・サービスの調査にも適しています。
リアルタイムなデータ収集がしやすい
インターネットリサーチのもう一つのメリットは、リアルタイムなデータ収集ができることです。得られた回答をすぐにデータに反映できるので、調査の進行状況をリアルタイムで把握し、調査の方向性を柔軟に変更することもできます。
インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)のデメリット
インターネットリサーチのデメリットを3つ紹介します。
ネットを利用していない人の調査はできない
インターネットリサーチのデメリットは、インターネットを利用していない層や利用していても不慣れな方々を対象にできない点です。高齢者やインターネットの操作に疎い層に対して調査を行いたい場合、十分なモニターが集まらない可能性があります。 調査の内容によっては、年齢や世帯年収により、インターネット利用率に差が生じている点を考慮し、ネットリサーチを利用するかどうか検討する必要があります。

(出典)総務省|令和5年版 情報通信白書|第2部 情報通信分野の現状と課題|第11節 デジタル活用の動向 「図表4-11-1-3 年齢階層別インターネット利用率」

(出典)総務省|令和5年版 情報通信白書|第2部 情報通信分野の現状と課題|第11節 デジタル活用の動向 「図表4-11-1-4 世帯年収別インターネット利用率」
調査ツールがマルチデバイスに対応している必要がある
調査ツールがマルチデバイスに対応していない場合、回答者が使用するデバイス(PC、スマートフォン、タブレット)によって回答しづらいケースが発生します。回答のしづらさから途中で離脱するリスクが高まり、データの信頼性に影響を与える可能性があります。
海外のリサーチをしたい場合、環境の違いに配慮する必要がある
インターネットリサーチを海外で実施する場合、国や地域ごとのインターネット環境の違いに配慮する必要があります。また、文化や言語の違いも調査設計に影響を与えるため、これらを考慮した設計が求められます。
インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)の活用場面
インターネットリサーチは様々な場面で活用することができます。主な活用場面を5つご紹介します。
生活者の意識調査
インターネットリサーチは、ユーザーの意識や価値観を把握するための調査に適しています。例えば、新しい生活スタイルや最近の消費動向を理解するための調査として、短期間で多くのデータを収集することができます。
商品・サービス開発時の事前調査
新商品やサービスを開発する時の事前調査としても、インターネットリサーチは効果的です。ターゲットとなるユーザーのニーズや期待を把握し、開発に活かすことで、より適した商品・サービスを開発できます。
ブランドや商品・サービスの認知度調査
ブランドや商品・サービスの認知度を測定する調査としても活用することができます。様々なユーザー層の認知度を迅速に確認することができます。
既存顧客や利用者への満足度調査(CS調査)
既存顧客や利用者への満足度調査を実施する場合も、インターネットリサーチなら簡単にアンケートの配布、収集を行うことができます。
従業員調査(ES調査)
従業員満足度調査(ES調査)としても、インターネットリサーチは利用されています。従業員の意見や満足度を短期間で把握し、職場環境や企業文化の改善に役立てることができます。
インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)の手順とポイント
インターネットリサーチの大まかな手順は、企画設計→調査票の作成→調査の実施と集計→分析レポートの作成→調査結果の活用です。手順と各手順で重要なポイントを解説します。
①企画設計
調査の成功は、企画設計の段階で決まると言っても過言ではありません。まずは課題の設定と仮説の整理を行い、調査の目的を明確にすることが重要です。調査設計の方向性が定まることで、適切な質問項目や分析方法を選定するための基盤ができます。
②調査票の作成
調査票の作成では、回答者が回答しやすい設問設計とすることが重要です。設問数が多すぎると回答者の負荷が高まり、途中離脱のリスクが高まります。 設問の数や順序、選択肢の配置などを吟味し、スムーズな導線でストレスなく回答できるよう配慮します。
③調査の実施
調査の実施段階では、調査対象者(モニターパネル)の偏りを防ぎ、データの品質を担保することが大切です。偏りを防ぐことで調査結果を広い対象に適用できるようになります。 そのためには、さまざまな属性の回答者をバランスよく含むように設計する必要があります。無作為な抽出やユーザー層別の抽出など、適切なサンプリング方法を選択しましょう。
④集計、分析レポートの作成
収集したデータを調査目的に沿うように分析し、レポートを作成します。目的に応じた集計方法、分析方法を選択し、グラフなどを用いてわかりやすくまとめましょう。 ▼関連記事


⑤調査結果の活用
最初に設定した調査の目的に応じて調査結果を商品開発やマーケティング活動などに活用します。活用する際には、プライバシーへの配慮を最優先に考え、適切な体制でデータを管理しましょう。
インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)なら『ユニーリサーチ』
「ユニーリサーチ」では、国内最大級2,800万人規模のユーザーパネルにアプローチし、最短当日かつリーズナブルなアンケート調査が可能な『セルフアンケート機能(β版)』をリリースしました。 国内最大級のインタビュープラットフォーム「ユニーリサーチ」は利用企業数2,230社、累計マッチング数は42,000件を突破し、企業のインタビューニーズに応える形で成長を続けている一方で、アンケートを中心とした定量調査ニーズに対するソリューションへの期待を多くいただいていました。そこでこの度、国内最大規模のユーザーパネルに対して最短即日かつリーズナブルなアンケート調査が可能なサービスを開発しました。初期費用と月額費用は不要で最低人数100名、1,000円~のアンケート実施が可能です。 詳しくはこちらのページをご覧ください。 ユニーリサーチ、2,800万人に1,000円~リーチ可能な『セルフアンケート機能(β版)』をリリース
