
アンケート調査方法の種類や進め方、作り方のポイントを解説
マーケティングリサーチの中でよく実施される「アンケート調査」。この記事では、アンケート調査方法の種類や実施の流れ、質問文作成時のポイントなどをご紹介します。
- アンケート調査とは何か?
- アンケート調査とインタビュー調査の違い
- アンケート調査で得られるデータの種類
- 定量データ
- 定性データ
- アンケート調査の目的
- 顧客満足度の把握と改善
- 市場ニーズの把握と商品開発
- 広告・プロモーション施策の効果測定
- ブランド認知・イメージの分析
- 従業員満足度の把握と職場環境の改善
- アンケート調査のメリット
- アンケート調査方法の種類 対面型と非対面型
- 対面型
- 会場調査(CLT)
- 訪問調査
- 街頭調査
- 非対面型
- ネットリサーチ(Webアンケート)
- ホームユーステスト(HUT)
- 郵送調査
- 電話調査
- アンケート調査成功のポイント
- 1.調査目的を明確にする
- 2.設問内容と回答形式を適切に設計する
- 3.回答率を高める工夫を行う
- 4.調査対象と分析・活用までを見据える
- アンケート調査実施の進め方
- STEP1. アンケートの目的・目標・仮説を設定
- STEP2. アンケートの実施方法を決定
- STEP3. 調査票を作成
- STEP4. アンケート調査を実施
- STEP5. アンケート結果を集計・分析してレポート化
- アンケート調査の質問文を作成する時のポイントとは?
- 1. 誘導的な質問にしない
- 2. 主語を必ず入れる
- 3. 結びを統一する
- 4. 専門用語を使用しない
- 5. 略語を使用しない
- 6. 人によって解釈が分かれない表現にする
- 7. 差別的な用語や表現を使用しない
- 8. 過度な敬語・謙譲語を使用しない
- 9. 回答形式を適切に選ぶ
- 10. 1つの設問で複数の内容を聞かない
- アンケートの例文|改善が必要な例文と良い例文を比較
- 改善が必要な例文
- 良い例文
- アンケート調査の設計や分析を動画で学ぶ
- アンケートで『失敗しない』調査設計のコツとは
- 意思決定につなげる調査設計&クロス集計ハンズオンセミナー
- 英語でアンケート調査をする場合は?
- アンケート調査の費用相場
- アンケート調査を依頼・委託するリサーチ会社の選び方
- 調査目的に合った支援範囲か
- 調査対象者・回収手法の対応力
- 調査設計・分析に関する専門性
- 費用体系の明確さとコスト感
- サポート体制とコミュニケーションのしやすさ
- アンケート調査のマーケティング活用事例
- 手軽にアンケート調査を行うなら『ユニーリサーチ』で!
アンケート調査とは何か?
「アンケート調査」とは、特定のテーマや課題に関する意見や情報を収集するために、様式化した同一の質問に対して多くの人々の回答を得る調査方法です。数値化できるデータを調査結果として求める定量調査の手法としてよく利用されます。また、回答者の考えや背景、理由を深く理解する定性調査も同時に実施したい場合は、自由記述形式の質問を通じて、数値だけでは把握しにくいニーズやインサイトを探ります。
アンケート調査は、企業がユーザーに対して満足度調査や市場調査、意識調査として行うこともあれば、従業員に対して職場環境の満足度調査や意識調査として行うといったこともあります。
アンケート調査で収集した回答は、調査目的に沿って直接集める一次データにあたります。既存の統計資料や公開レポートなどの二次データでは分かりにくい、対象者の意見や満足度、購入理由などを把握できる点が特徴です。
アンケート調査とインタビュー調査の違い
アンケート調査とインタビュー調査の違いは、回答を集める人数や、得られる情報の深さにあります。アンケート調査は、同じ質問に対する回答を多くの対象者から集めることで、全体の傾向や割合を把握しやすい調査方法です。
一方、インタビュー調査は、少人数の対象者に詳しく話を聞くことで、回答の背景や理由を深く掘り下げやすい点が特徴です。全体傾向を把握したい場合はアンケート調査、個別の意見や背景を詳しく知りたい場合はインタビュー調査が向いています。
▼「インタビュー調査」についてのより詳しい記事はこちら



アンケート調査で得られるデータの種類
アンケート調査では、設問の形式によって「定量データ」と「定性データ」の両方を収集できます。数値として比較・分析しやすいデータだけでなく、回答者の考えや理由、背景を把握するための記述データも得られる点が特徴です。
定量データ
定量データとは、数値として集計・分析できるデータのことです。例えば、満足度を5段階で評価してもらう設問や、「購入したことがある/ない」を選択してもらう設問などが該当します。
定量データは、回答結果をグラフや表にまとめやすく、全体の傾向や属性ごとの差を把握するのに適しています。顧客満足度、認知度、利用意向、購入頻度などを数値で確認したい場合によく用いられます。
定性データ
定性データとは、回答者の考えや理由、感じたことなどを文章で把握するデータのことです。アンケートでは、自由記述形式の設問を設けることで、選択肢だけでは分からない背景や具体的な意見を収集できます。
例えば、「そのように回答した理由を教えてください」「商品に対するご意見を自由にお書きください」といった質問により、数値だけでは見えにくい不満やニーズ、改善のヒントを得ることができます。
ただし、自由記述は回答内容の分類や解釈に手間がかかるため、定量データと組み合わせて活用することが重要です。
▼「定量調査」「定性調査」についてより詳しい記事はこちら


アンケート調査の目的
アンケート調査の目的は、特定のテーマに関する対象者の意見や態度、行動を把握することです。調査結果を元に社会的な傾向や意識の変化、顧客満足度、広告キャンペーンの効果などを分析し、新商品開発や顧客満足度向上、マーケティングリサーチ施策の改善などに役立てていきます。ここでは、アンケート調査の具体的な目的について紹介します。
顧客満足度の把握と改善
商品やサービスの利用後にアンケート調査を実施し、顧客満足度や評価の理由、改善点を把握することができます。
数値データとして満足度を可視化すれば課題の優先順位を明確にでき、品質改善やカスタマーサポート施策の見直しに活用できます。
市場ニーズの把握と商品開発
新商品や新サービスの企画段階でアンケート調査を行い、ターゲット層のニーズや課題、価格に対する意識を把握することができます。市場の声を事前に収集することで、企画と実際のニーズとのズレを防ぎ、開発リスクの低減につながります。
広告・プロモーション施策の効果測定
広告やキャンペーン実施後にアンケート調査を行い、認知度や理解度、購買意向の変化を確認できます。行動データだけでは把握しにくい、広告に対する印象や評価を分析できる点が特徴です。
ブランド認知・イメージの分析
定期的なアンケート調査により、ブランド認知度やイメージの変化を把握できます。競合ブランドとの比較を行うことで、自社ブランドの立ち位置を明確にし、中長期的なブランド戦略の検討に役立てることができます。
従業員満足度の把握と職場環境の改善
従業員を対象としたアンケート調査では、職場環境や業務内容、人間関係、働きやすさなどに関する意見を収集できます。従業員満足度や組織課題を把握することで、離職防止や社内制度の見直し、働きやすい職場づくりに役立てられます。
アンケート調査のメリット
マーケティングにおける調査手法には、インタビュー調査、観察調査、購買データ分析などさまざまな方法があります。その中でもアンケート調査は、多くの対象者から効率的に情報を収集できる点に大きな強みがあります。同一の質問を用いて回答条件を揃えられるため、データの比較や傾向分析がしやすく、全体像を把握するのに適した手法です。
アンケート調査は定量データを取得しやすく、顧客満足度や認知度、利用意向などを数値として把握できます。施策の効果測定や時系列での変化の把握、セグメントごとの差異分析が可能となり、マーケティング戦略やKPI設定の根拠として活用できます。インタビューのように深掘りは難しいものの、母数の多さによって結果の汎用性や説得力を高められる点が特徴です。
また、自由記述形式の設問を組み合わせることで、定性情報も同時に収集できます。ユーザーが感じている不満や期待、選択理由などを広く把握できるため、仮説構築や次の調査設計に役立ちます。定量データと定性データを一度に取得できる点は、アンケート調査ならではの利点といえるでしょう。
アンケート調査方法の種類 対面型と非対面型
アンケート調査方法にはさまざまな種類がありますが、調査員と回答者が接触する「対面型」と、接触しない「非対面型」の大きく2つに分類することができます。それぞれに分けた調査方法の特徴を解説していきます。
対面型
対面型の調査方法3つについて解説します。
会場調査(CLT)
「会場調査(CLT:Central Location Test)」とは、調査のために用意した会場へ対象者を集めて回答を得る調査方法です。新商品の試食や発表前の商品の反応を見る調査などでよく用いられます。同じ調査環境での回答を得たい場合や、調査に大きな設備が必要な場合に適しているといった特徴があります。
▼「会場調査(CLT)」についてより詳しい記事はこちら

訪問調査
「訪問調査」は、調査員が調査対象者の家庭を訪問して回答を得る調査方法です。本人に直接質問をしてその場で回答を得る「訪問面接調査」と調査員が調査対象者にアンケート用紙を手渡し、記入してもらったものを後日訪問して回収する「訪問留置き調査」の2種類があります。後者の場合、対象者の時間の都合がつくときに回答できることや、その場では聞きにくい質問にも対応してもらいやすいなどの特徴もあります。
▼「訪問調査」についてより詳しい記事はこちら

街頭調査
「街頭調査」は街なかで通行人を呼び止めて、その場で回答を得る調査方法です。「夕方の帰宅時間に駅を利用する人」など、時間や場所を限定した調査が必要な場合に適しています。調査対象者のリストがなくても実施することができ、条件に合致する対象者をその場で調査員が確認できます。訪問調査と比べて多くの人に短時間で接触できるという特徴があります。
非対面型
非対面型の調査方法4つについて解説します。
ネットリサーチ(Webアンケート)
「ネットリサーチ(Webアンケート)」は、Web上にアンケート画面を用意し、アンケートに回答してもらう調査のことです。回答者の住所や電話番号といった詳しい個人情報がなくても調査可能なため、幅広い回答者を募ることが可能です。また、アンケートフォームの作成や調査結果のグラフ化といった一連の作業も専用のツールやサービスを利用することでWeb上で完結できるのも大きな特徴です。
▼「ネットリサーチ」についてより詳しい記事はこちら

ホームユーステスト(HUT)
「ホームユーステスト(HUT:Home Use Test)」は、調査対象者の自宅で実際に製品を試してもらい、評価や問題点をアンケートで尋ねる調査方法です。新製品の開発などの調査に向いており、実際の生活環境で利用してもらうことでリアルな反応を知ることが出来るのが特徴です。 ▼「ホームユーステスト」についてより詳しい記事はこちら

郵送調査
「郵送調査」はアンケート用紙を対象者の家庭へ郵送し、回答を返送してもらう調査方法です。商品・サービスの既存ユーザーなど、すでに住所のデータがある人を対象にアンケートを実施します。Webアンケートの回答が難しい対象者や、企業や施設をターゲットにした調査に適していることが特徴です。
電話調査
「電話調査」は調査員が対象者に電話で質問し、直接回答を得る調査方法です。対象者の電話番号リストをもとに電話をかける方法と、コンピューターで無作為に数字を組み合わせて生成した番号へ電話を掛けるRDD(Random Digit Dialing)法があります。RDD法を利用するのであれば、電話番号のリストが無くても調査が可能です。 比較的短い期間で調査ができますが、プライバシーの懸念から電話に出なかったり回答を拒否したりするユーザーの割合も一定数あることが予想されます。
▼「アンケートの種類」についてより詳しい記事はこちら

アンケート調査成功のポイント
アンケート調査で必要なデータを効率良く得て、マーケティングに活用させるためのポイントを4つご紹介します。
1.調査目的を明確にする
アンケート調査を効果的に活用するためには、まず調査の目的を明確にすることが重要です。
「何を明らかにしたいのか」「どの意思決定に活かすのか」を事前に整理することで、設問設計や分析の方向性が定まります。目的が曖昧なまま実施すると、集計後に活用できないデータが増え、調査が形骸化してしまいます。
2.設問内容と回答形式を適切に設計する
設問設計では、目的に応じて定量調査と定性調査を使い分けることがポイントです。数値比較や傾向把握を行いたい場合は、選択肢や評価尺度を統一し、分析しやすい形式を採用します。
理由や背景を把握したい場合は、自由記述を組み合わせることでユーザーの本音やインサイトを補完できます。また、質問数を必要最小限に抑え、回答にかかる時間を意識することも重要です。
3.回答率を高める工夫を行う
アンケート調査の有効性は、回答率によって大きく左右されます。回答率を高めるためには、調査の目的や活用方法を事前に伝え、回答者にとっての意義を明確にすることが有効です。
また、設問内容は分かりやすく簡潔にし、専門用語や曖昧な表現は避ける必要があります。設問数も必要最小限に絞り、回答時間の目安を提示することで、回答者の負担や途中離脱を減らせます。オンライン調査の場合は、スマートフォンでも回答しやすい設計にすることや、必要に応じて謝礼やポイントなどのインセンティブを用意することも効果的です。
▼「アンケート回答率」についてより詳しい記事はこちら

4.調査対象と分析・活用までを見据える
調査対象者の設定も、結果の質を左右する重要な要素です。適切な属性条件とサンプル数を設定する必要があります。
例えば、新商品に関する調査であれば想定するターゲット層、顧客満足度調査であれば既存ユーザーなど、目的に合った回答者を選定することが大切です。必要に応じて、年齢、性別、居住地、職業、購入経験、利用頻度などの属性条件を設定すると、特定の層ごとの意見や傾向を分析しやすくなります。
さらに、アンケートは実施して終わりではなく、分析結果をどのように施策へ反映するかまでを想定することが不可欠です。他の調査データや実績データと組み合わせて解釈することで、実践的な示唆を得ることができます。
アンケート調査実施の進め方
アンケート調査実施の進め方は次の通りです。
STEP1. アンケートの目的・目標・仮説を設定
まずはアンケートの目的と目標の設定です。例えば、目的が「顧客満足度の向上」で目標が「ユーザーの不満や要望の顕在化」といったように設定します。
あわせて、「価格に不満を感じているユーザーが多いのではないか」「認知度は高いが購入につながっていないのではないか」など、調査で検証したい仮説も整理しておくとよいでしょう。 目的や仮説を明確にし、それに基づいて質問項目を作成します。目的が曖昧だと、必要な情報を得ることが難しくなるので、しっかり検討した上で決定しましょう。
STEP2. アンケートの実施方法を決定
いつ・どこで・どのような人に・どのような方法でアンケートを実施するか決めます。回答者をどう募集するかも重要です。目的・目標に適した調査方法を選ぶことが回答率アップやデータの精度向上につながります。
また、調査方法や目的によって、適切な実施期間や調査頻度は異なります。期間が短すぎると十分な回答を得にくく、長すぎると回答率や回答内容に影響する場合があるため、回答受付期間を事前に設定しておきましょう。顧客満足度の変化を継続的に把握したい場合は、定期的に調査を行うことも有効です。
STEP3. 調査票を作成
質問を記載した調査票を作成します。質問を考える際は、アンケートの目的に対する答えがきちんと得られるものになっているか意識することが大切です。質問は簡潔で明確な文にし、回答者が理解しやすいように配慮します。また、質問の順序も重要です。理解しやすい自然な流れや、特定の回答に誘導してしまわない順番を意識して配置します。質問文を作成する時のポイントについては後の章で解説します。
STEP4. アンケート調査を実施
作成した調査票を使ってアンケートを実施します。非対面調査の場合は、調査フォームをメールやSNSなどで共有します。対面調査の場合は、用意した会場や訪問先などで調査を行います。オンラインでヒアリングを行う場合は、Web会議ツールを使用することもあります。 回答者には適切な回答期限を設定し、期限が来る前にリマインダーを送ることで回収率を高められます。
▼「アンケートフォーム作成」についてより詳しい記事はこちら

STEP5. アンケート結果を集計・分析してレポート化
アンケートの回答が集まったら、まず未回答や明らかに不自然な回答がないかを確認したうえで、調査結果を集計します。調査結果を分析しやすくなるように、グラフや表などにまとめるのがおすすめです。
求めているデータが得られたかどうかを確認し、得られた調査結果から分析を行い、レポートとしてまとめます。数値結果だけでなく、そこから読み取れる課題や改善点、今後の施策に活かせるポイントも記載しましょう。
作成したレポートは、経営層や関係部署にも分かりやすく共有し、商品改善やマーケティング施策の見直しに活用します。さらに、施策実施後に改めて効果を確認することで、次回のアンケート調査や今後の改善活動につなげることができます。
▼「アンケート結果の集計」についてより詳しい記事はこちら

アンケート調査の質問文を作成する時のポイントとは?
アンケート調査で使用する質問文は、明確でわかりやすく作成することが重要です。 作成する時の10個のポイントを説明していきます。
1. 誘導的な質問にしない
質問は誘導的にしないようにしましょう。例えば、「賛成ですか?→ はい/いいえ」という文章は誘導的と言えます。この場合、「どう思いますか?→ 反対/どちらともいえない/賛成」などという聞き方をします。
2. 主語を必ず入れる
質問文には主語を必ず入れましょう。例えば、子供に関するアンケートで「髪をどのくらいの頻度で洗いますか?」 という聞き方をすると、回答するユーザー自身のことを聞いているのか、子供のことを聞いているのかわかりません。この場合「あなたのお子様は、髪をどのくらいの頻度で洗いますか?」と主語を入れた聞き方が適切でしょう。
3. 結びを統一する
質問文の結びは統一しましょう。例えば、同じアンケートの中で結びが「お答えください」となっている部分と、「お知らせください」となっている部分が混在していると、回答するユーザーは何か意図が異なるのかと混乱することがあります。
4. 専門用語を使用しない
質問文に専門用語を使用しないようにしましょう。例えば、「LTV(Lifetime Value)」や「エンゲージメント」などの用語は使い慣れている方は自然に理解できても、ユーザーは用語の意味が分からない場合があります。ただし、その分野に精通した方や専門家を対象とする時は使用したほうがよい場合もあります。
5. 略語を使用しない
質問文に略語を使用しないようにしましょう。人によって解釈が異なる場合があり、誤解を招く恐れがあるためです。「スマホ」、「ファミレス」など普段略語を使用している場合でも、アンケートでは正式名称「スマートフォン」、「ファミリーレストラン」とした方が良いでしょう。
6. 人によって解釈が分かれない表現にする
質問文や選択肢は、回答者によって受け取り方が変わらないように作成しましょう。例えば、「よく利用する」「たまに購入する」といった表現は、人によって頻度の捉え方が異なる場合があります。
利用頻度や購入回数を確認したい場合は、「週に1回以上」「月に1〜2回」など、できるだけ具体的な表現にすると回答のばらつきを抑えやすくなります。
7. 差別的な用語や表現を使用しない
無意識のうちに差別的な用語や表現を使用しないよう注意しましょう。アンケートの対象ユーザーに近い属性のメンバー複数人に確認してもらう、社内のガイドラインを作成する、などの対策を取るのがおすすめです。
8. 過度な敬語・謙譲語を使用しない
敬語や謙譲語は過度にならないようにしましょう。例えば、「あなたの年収をお答えいただけますと幸いに存じます」という言い方はアンケートとしては不自然なので、「あなたの年収を教えてください」などの言い方がおすすめです。
9. 回答形式を適切に選ぶ
質問内容に合わせて、回答形式を適切に選びましょう。回答形式には、1つだけ選んでもらう単一回答、複数選べる複数回答、文章で回答してもらう自由回答、複数項目を同じ評価尺度で答えてもらうマトリクス形式などがあります。
例えば、認知経路や購入場所を聞く場合は単一回答、購入理由を複数聞きたい場合は複数回答、理由や具体的な意見を聞きたい場合は自由回答が適しています。質問の目的に合った回答形式を選ぶことで、回答者が答えやすくなり、集計・分析もしやすくなります。
10. 1つの設問で複数の内容を聞かない
1つの設問に複数の内容を含めると、回答者がどの点について答えればよいか分かりにくくなります。例えば、「価格やデザイン、使いやすさについてどう思いますか」とまとめて聞くと、価格には満足していてもデザインには不満がある場合に、正確な回答を得にくくなります。
複数の項目について確認したい場合は、「価格」「デザイン」「使いやすさ」のように項目を分け、それぞれ回答してもらう形式にするとよいでしょう。
▼「アンケートの質問の作り方」についてより詳しい記事はこちら


アンケートの例文|改善が必要な例文と良い例文を比較
アンケートの質問文を回答するユーザーが答えやすく、かつ誘導的でない形にすることが、正確なデータ収集につながります。質問の順番や回答形式(選択式、記述式など)も重要です。
「<商品名>を購入したお客様に対する満足度アンケート」について、改善が必要な例文と良い例文を比較してみましょう。
改善が必要な例文
Q1. <商品名>はとても便利で魅力的だと思いますか。
1. はい
2. いいえ
Q2. どこで買いましたか。
1. インターネット
2. 公式オンラインショップ
3. 店舗
Q3. <商品名>を購入した理由、価格やデザイン、使いやすさについて教えてください。
Q4. <商品名>の価格や使いやすさ、コスパについてどのくらい満足していますか。
1. とても満足
2. やや満足
3. どちらともいえない
4. やや不満
5. とても不満
Q5. 前問について、何かあればお答えいただけますと幸いに存じます。
Q6. <商品名>について何でも教えてください。
改善が必要な例文では、Q1の「とても便利で魅力的だと思いますか」のように、回答を誘導する表現が含まれています。Q2は主語がなく、何について聞かれているのか分かりにくいほか、「インターネット」と「公式オンラインショップ」のように選択肢の意味が重なっています。
また、Q3では購入理由、価格、デザイン、使いやすさを一度に聞いており、Q4でも価格、使いやすさ、コスパをまとめて聞いているため、回答者がどの点について答えればよいか迷いやすくなります。Q5のような過度な敬語や、Q6のように質問範囲が広すぎる表現も、回答しにくさにつながります。
良い例文
Q1. あなたは、<商品名>を何で知りましたか。
1. Webサイト
2. SNS
3. 店舗
4. 家族・友人からの紹介
5. その他(具体的に: )
Q2. 今回、<商品名>をどこで購入しましたか。
1. 公式オンラインショップ
2. ECモール
3. 実店舗
4. その他(具体的に: )
Q3. <商品名>を購入した理由をすべてお知らせください。(複数回答可)
1. 価格が手頃だったから
2. デザインがよかったから
3. 機能が魅力的だったから
4. 口コミ・評判がよかったから
5. その他(具体的に: )
Q4. <商品名>の価格に対して、どのくらい満足していますか。
1. とても満足
2. やや満足
3. どちらともいえない
4. やや不満
5. とても不満
Q5. <商品名>の使いやすさに対して、どのくらい満足していますか。
1. とても満足
2. やや満足
3. どちらともいえない
4. やや不満
5. とても不満
Q6. <商品名>に対して、総合的にどのくらい満足していますか。
1. とても満足
2. やや満足
3. どちらともいえない
4. やや不満
5. とても不満
Q7. 前問でそのように回答した理由をお書きください。(自由記述)
Q8. <商品名>に対してご意見・ご要望がございましたら、ご自由にお書きください。(自由記述)
良い例文では、認知経路、購入場所、購入理由、価格への満足度、使いやすさへの満足度、総合満足度のように、質問の内容を分けて設計しています。1つの設問で聞く内容を絞ることで、回答者が迷わず答えやすくなり、集計・分析もしやすくなるでしょう。
また、良い例文では選択肢や評価尺度をそろえ、必要に応じて自由記述を組み合わせています。これにより、数値として比較しやすいデータと、回答理由や具体的な意見の両方を収集できます。
アンケート調査の設計や分析を動画で学ぶ
アンケート調査を実施する際は、質問文の作成だけでなく、調査設計や集計・分析の進め方を理解しておくことも重要です。ユニーリサーチでは、アンケート調査の設計や活用方法を学べるセミナーアーカイブ動画を公開しています。
アンケートで『失敗しない』調査設計のコツとは
アンケート調査は、設計次第で得られるデータの質が大きく変わります。本セミナーでは、正しくデータを収集するための調査票設計や、具体的な質問の作り方、陥りがちな失敗例などについて解説しています。
これからアンケートを始めたい方や、マーケティング・プロダクトづくりにリサーチを取り入れたい方におすすめです。
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意思決定につなげる調査設計&クロス集計ハンズオンセミナー
アンケートを実施したものの、結果をうまく分析できていない場合や、クロス集計の活用方法に悩んでいる場合は、集計・分析の考え方を学ぶことが大切です。
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英語でアンケート調査をする場合は?
海外進出を計画していたり、日本在住の外国人向けサービスを展開していたりする場合、英語でアンケート調査を作成する機会もあるでしょう。英語では「アンケート」とは言わず、下記のように訳されます。 『従業員に回答してもらう調査』=Employee survey 『お客様または潜在顧客に回答してもらう調査』=Customer survey 『インターネットを使って回答してもらう調査』=Online survey 英語でアンケート調査をする場合のポイントを3つご紹介します。
明確さ 全てのユーザーが質問を理解できるように、簡単で明確な言葉を使用します。専門用語や慣用表現は避け、英語が母国語でないユーザーにもわかりやすい文章にします。
文化的配慮 文化や習慣の違いを考慮して作成します。また、法律や規制も国によって異なるため、遵守できるよう専門家の確認を取るのがおすすめです。
事前のテスト アンケートを公開・実施する前に対象となるユーザー層にあてはまる英語話者にテストしてもらい、フィードバックを受けることで文化や言語の違いによる問題がないかを確認します。
アンケート調査の費用相場
アンケート調査の費用は、自社で実施するのかリサーチ支援会社に発注するのかで大きく変わりますが、ここではリサーチ支援会社に発注する場合の費用をご紹介します。
リサーチ支援会社に発注する場合も、スクリーニング調査の有無、調査方法や対象人数、設問数などの条件によって費用に幅があります。
オンラインアンケートを調査ツールや調査会社のパネルを利用して実施する場合、比較的低コストでの実施が可能です。一般的には、数百人規模の調査であれば数万円〜数十万円程度が相場となり、設問数が少なく集計のみの場合はさらに費用を抑えられるケースもあります。
ユニーリサーチの場合ですと、回収数×設問数×10円でアンケートの回収が可能です。スクリーニング調査(最大5問)については1,000人あたり5,000円です。
一方、調査設計から分析・レポーティングまでを調査代行会社に依頼する場合は、費用が高くなる傾向があります。設問設計のコンサルティング、クロス集計、考察レポート作成などを含めると、数十万円〜数百万円程度となる場合もあります。
調査目的を明確にし、必要な範囲に絞って実施することで、コストを抑えながらマーケティングに有効なデータを得ることができます。
アンケート調査を依頼・委託するリサーチ会社の選び方
アンケート調査を外部のリサーチ支援会社に依頼する場合、調査目的や体制に合っているかを基準に選定することが重要です。
ここでは、リサーチ支援会社を選ぶ際に確認しておきたい主なポイントを解説します。
調査目的に合った支援範囲か
リサーチ支援会社によって、対応できる業務範囲は異なります。調査設計から分析・レポーティングまで一貫して支援してくれるのか、アンケート回収のみの対応なのかを確認しましょう。
社内に調査ノウハウがある場合は回収部分のみを外注する、ノウハウが不足している場合は設計から依頼するなど、目的に応じた支援範囲を選ぶことが重要です。
調査対象者・回収手法の対応力
調査対象となるユーザー属性やサンプル数に対応できるかも重要な選定ポイントです。
自社のターゲット層に合った調査パネルを保有しているか、BtoBや特定業界、海外調査などにも対応可能かを確認することで、調査結果の精度を高められます。回収スピードや条件設定の柔軟性も比較のポイントになります。
調査設計・分析に関する専門性
アンケート調査の成果は、設問設計と分析の質に大きく左右されます。設問設計や分析を任せたいと考えている場合は、過去の実績や得意分野を確認し、自社の業界や調査テーマへの理解があるかを見極めましょう。分析レポートの内容やアウトプット形式も事前に確認しておくと安心です。
費用体系の明確さとコスト感
会社ごとに費用体系は大きく異なります。回収数や設問数による従量課金なのか、調査全体での一式見積なのかを確認し、予算内で実施可能かを判断しましょう。費用と提供される支援内容のバランスを見極めることが大切です。
サポート体制とコミュニケーションのしやすさ
調査を円滑に進めるためには、リサーチ支援会社の担当者とのコミュニケーションの取りやすさも重要です。問い合わせへの対応スピードや、設問作成時のアドバイス体制などを確認することで、調査中のトラブルや認識のズレを防ぐことができます。
アンケート調査のマーケティング活用事例
「株式会社マイナビ」様では、新規事業創出のための社内提案制度「MOVE(ムーブ)」に取り組んでいます。これは全社員から事業アイデアを募集し、審査プロセスを経て事業化につなげる仕組みです。
事業アイデアの検証段階で顧客課題が本質的に存在するかを確認することを重視し、検証の初期段階から顧客の声を集めるために、アンケートを導入。アンケート調査とインタビュー調査を組み合わせて活用しました。
アンケート結果によって、市場のボリューム感や全体傾向を把握し、インタビューで「なぜそう思うのか?」を深掘りすることで、検証の精度を高めています。
▼「株式会社マイナビ」様のアンケート調査導入事例について、詳しくはこちらのページをご覧ください。
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