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アンケートの作り方|質問項目の例や考え方のコツを解説

アンケートの作り方|質問項目の例や考え方のコツを解説

アンケート調査では、目的に合わせた質問項目を設定し、ユーザーに調査を行います。高い回答率を目指すためには、質問項目を吟味する必要があります。 この記事では、アンケートの作り方や質問項目の考え方について解説します。

アンケートの作り方

まず、アンケートの基本的な作成手順を紹介します。 大まかには、 目的の決定→実施方法の決定→項目の決定→回答方法の決定→導入文の作成 という流れで進みます。詳しく見てみましょう。

手順1 目的・ターゲットを決める

はじめに、アンケート調査の目的を明確にします。「何のために」「どのように活用するために」アンケートを行うのかはアンケート作成の軸となる部分です。目的がはっきりしていると、どのような質問をすべきか、どの層(ターゲット)に聞くべきかが段々と定まってきます。

手順2 実施の時期や期間、実施方法を決める

目的とターゲットが決まったら、どの時期にどのくらいの期間調査を実施するかを検討します。短期間で集中して回答を得るか、長期間にわたってじっくりとデータを集めるかは目的により異なります。 同時に、実施方法についても検討しましょう。非対面で行うWEBアンケートや電話調査、対面で行う街頭調査・訪問調査など、方法は多岐にわたります。WEBアンケートは迅速に多くのデータを収集できるため、コストと時間の面で効率的です。 ▼関連記事

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手順3 質問項目を決める

設定した目的に沿って、具体的に知りたい情報を考え、質問項目を決定します。 例えば、顧客満足度を測るためのアンケートなら「全体的な満足度」「製品の品質」「製品の価格」「カスタマーサービス」などの具体的な質問項目を決めます。多すぎず、少なすぎず、目的に応じた適切な数を設定しましょう。質問項目の詳しい設定方法については後の章で解説します。

手順4 回答方法を決め、質問文や選択肢を作成する

質問項目を決定したら、どのように回答してもらうかを決め、回答方法に沿った質問文や選択肢を作成します。 回答方法には様々な種類があり、一般的には以下の方法が用いられます。

単一回答(シングルアンサー:SA)

決められた選択肢の中から一つだけを選ぶ回答形式です。回答者の負担が少ないため、多く用いられます。オンライン上で回答するアンケートの場合は、ラジオボタンやプルダウンによって表示します。

複数回答(マルチアンサー:MA)

決められた選択肢の中から、複数を選ぶことができる回答形式です。いくつでも選択可能な場合もあれば、回答数を制限する場合もあります。オンライン上で回答するアンケートの場合は、チェックボックスで表示します。

評定尺度法(スケール)

評定尺度法は、同意の度合いを尋ねる回答形式です。例えば、「サービスの満足度を5段階で評価してください」という質問では、「非常に満足」「満足」「普通」「不満」「非常に不満」のような選択肢を用意します。この時、尺度の間隔が等しくなるように注意しましょう。一般的に、中央に「普通」や「どちらともいえない」を設けるため、選択肢の数は奇数となります。

マトリクス

マトリクス形式は、複数の質問に対して同じ尺度で答えてもらう回答形式です。縦軸の選択肢と横軸の選択肢があり、一覧表の形で出題されます。例えば、複数の製品特性(価格、品質、デザインなど)について、それぞれ5段階で評価する、といった場合に適しています。

自由記述(フリーアンサー:FA)

自由記述は、回答者が自由にテキストで回答する形式です。単一回答等で選んだ選択肢に対して理由を聞く場合によく用いられます。選択肢ではカバーできない回答を得ることができる反面、分析が難しいというデメリットもあります。

順位型

順位型は、選択肢の中から優先度で順位付けする回答形式です。例えば、「以下のサービスを重要な順に順位付けしてください」という質問では、回答者は各サービスに順位を付けます。

数値配分法

数値配分法は、限られた点数や資源を優先度や重要度に応じて配分してもらう回答形式です。例えば、「100ポイントを重要度に応じて以下の機能に配分してください」という形式です。この場合、任意のポイントを重要だと感じる度合に応じて各機能に割り振ります。

手順5 導入文を考える

アンケートの導入文を考えます。この部分で回答者の関心を引き、信頼を築くことが重要です。一般的には、「アンケートの目的」「実施期間」「回答時間の目安」「回答者のメリット(謝礼など)」「個人情報の取り扱い」などを記載し、協力を促します。

質問項目の種類

アンケートの質問項目の尺度は次の4つに分類されます。

  • 名義尺度(Nominal scale):性別、職業、居住地など、モニターを分類するための項目。

  • 順序尺度(Ordinal scale):順位付けがあるが、項目間隔が一定でない尺度。評価や好みをランク付けする。

  • 間隔尺度(Interval scale):項目間の距離が均等である尺度。温度やテストの点数など。

  • 比例尺度(Ratio scale):絶対的なゼロ点を持つ尺度。身長、体重、収入など。

質問項目を決める際の考え方とコツ

実際に質問項目を決定する際の考え方とコツについて解説します。

項目の考え方

質問項目を考える際は、まず何が聞きたいのか、大枠を書き出していき、徐々に掘り下げていくと良いでしょう。 例えば、「鉛筆がどのように購入されているか」を調べたいとき、「購入時にどんな行動をするか」「何が理由で購入するか」という2つについて調査するとします。それぞれについて、より詳しく掘り下げていき、 行動:「購入場所」「購入時間帯」「購入頻度」 理由:「競合商品との差」「購入理由(複数選択)」「最も重要な購入理由」 といった細かな質問項目を洗い出します。

質問項目が決定したら、どのように質問するか検討しましょう。例えば、「購入頻度」について最も集計しやすい単一回答形式での回答が欲しい場合、「あなたは鉛筆をどのくらいの頻度で購入しますか」という質問文と、「週1回程度」「月1回程度」「3か月に1回程度」「半年に1回程度」「年1回程度」という選択肢が考えられます。

項目設定のコツ

より効果的な質問項目を設定するためのコツをご紹介します。

重複を避ける

似たような質問項目が複数あると、ユーザーが回答に困り一貫性のあるデータが得られなくなったり、調査の信頼性に疑問を抱いて離脱したりしてしまうことがあります。質問したい内容を整理し、同じような項目が重複しないようにしましょう。

中立的なデータが得られるよう意識する

理想の結果に誘導するようなアンケートは偏ったデータを生み出し、結果の信頼性を損ないます。例えば、ユーザーが感じている「サービスのメリット」について知りたい場合、「サービスのデメリット」も質問項目に加えるなど、中立的なデータが得られるアンケートになるように心掛けます。

具体的な時間や頻度を入れる

正確な回答が得られるよう、時間や頻度を尋ねる場合は具体的な数字や単位を書きましょう。「過去3ヵ月間に何回」「週に何時間」のように具体的に示すことで回答しやすくなり、信頼性の高いデータを得ることができます。

正確に答えられる項目にする

回答するユーザーが正確に答えられる質問項目を選びましょう。不明確または答えられない質問は、無効なデータを生む原因となります。例えば、「5年前の夏に行った旅行先」という質問項目は、回答者の記憶力に依存するため正確に答えるのが難しくなります。 1年以上前の特定の時期や特定の商品などについてどうしても聞きたい場合は、回答者の記憶を刺激するために画像や写真をつけるといった工夫をしましょう。

専門用語やあいまいな表現を使用しない

アンケートの質問項目は、専門用語やあいまいな表現は避け、一般に理解される言葉を使うようにしましょう。あいまいな表現を使うことは、回答者を混乱させてしまうだけでなく、こちらの意図と違う回答を収集してしまう懸念も生じます。

ネガティブな表現やデリケートな質問はできるだけ避ける

感情を害するようなネガティブな表現やデリケートな質問項目はできるだけ控えましょう。例えば、「仕事がどのくらい退屈か」ではなく「仕事にどのくらい満足しているか」のようにポジティブな表現を用いた質問項目を設定します。 調査目的のためにどうしてもデリケートな質問項目が必要な場合、アンケートの後半部分に設置し、「ここからは〇〇についてお尋ねします」などの説明を挟む、「回答したくない」という選択肢を用意する、といった配慮をしましょう。

アンケートの回答率を上げるには

最後に、アンケートの回答率を上げるために意識したほうが良いことをご紹介します。目標回答数をクリアするために、ぜひ参考にしてみてください。

質問数は最小限にする

アンケートはできるだけ短くシンプルにするのが回答率を上げるための基本です。質問が多すぎると回答するユーザーの負担が増し、途中離脱が増えて回答率が低下する可能性があります。重要な質問に絞り、アンケート全体の長さを最小限に抑えましょう。

質問の順序は流れを意識する

質問を論理的な流れに沿って配置することで、スムーズに回答しやすくなり、途中離脱のリスクを減らすことにつながります。簡単な質問から始め、徐々に具体的な質問に移ることで、回答するユーザーの負担感を軽減できます。

インセンティブをつける

回答するユーザーへのインセンティブとして、謝礼や抽選でのプレゼントを用意することも回答率向上に有効です。アンケートの長さや負担感、対象となるユーザーの希少度に合わせたインセンティブを設定することで、より回答が得やすくなります。

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ユニーリサーチ編集室
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