
インタビューの質問の作り方、成功・失敗する質問例とテンプレートを紹介
インタビュー調査で得られる情報は、質問の仕方ひとつで大きく変わります。
この記事ではインタビューの質問を作る基本的な流れや作成時のポイント、成功または失敗する質問の例などを紹介します。
- インタビューとは?
- インタビューの質問を作る基本の流れ
- インタビューの目的とゴールを決める
- 取材相手を事前にリサーチする
- 大まかな質問の分類を決める
- 質問する内容を洗い出す
- 質問の優先順位を決める
- インタビューガイドを作成する
- インタビューの質問の作り方のポイント
- オープンクエスチョン・クローズドクエスチョンを使い分ける
- 「6W2H」を意識する
- 質問は簡潔にする
- インタビューの成功・失敗する質問例とテンプレート
- 成功するインタビューの質問例
- 失敗するインタビューの質問例
- インタビューの質問のテンプレート
- インタビューで質問する際のポイント
- 取材相手に対し敬意を払う
- アイスブレイクから始める
- 相手と「会話する」ことを心がける
- 録音や録画をしてインタビューに集中する
- インタビューの質問の作り方についてよくある質問
- 最初の質問はどんな内容にすればいい?
- インタビューの質問の順番の決め方は?
- 質問時間の目安は?
- インタビューの自然な終わらせ方は?
- インタビューなら国内最大級のダイレクトリサーチサービス『ユニーリサーチ』
インタビューとは?
「インタビュー調査」とは、インタビュアーがユーザーと直接会話し、情報を収集する調査方法です。主な種類に「デプスインタビュー」や「フォーカスグループインタビュー」があります。アンケートなどの定量調査では捉えきれない、ユーザーの深層心理や行動の動機を知りたい場合に適しています。
この記事では、インタビュー調査において重要な「質問の作り方」を解説します。
▼「インタビュー調査」についてのより詳しい記事はこちら

▼「デプスインタビュー」についてのより詳しい記事はこちら

▼「フォーカスグループインタビュー」についてのより詳しい記事はこちら

インタビューの質問を作る基本の流れ
インタビューの質問を作るときの基本的な流れを解説します。
インタビューの目的とゴールを決める
まず最初に取り組むべきことが、インタビューの目的とゴールを明確にすることです。「何のためにインタビューをするのか?」「最終的にどのような情報を得たいのか?」によって、質問の内容は変わります。目的をはっきりさせることで、質問を考える際に方針がブレにくくなり、効果的なインタビューが行えます。
取材相手を事前にリサーチする
次に行うのが、回答者(インタビュイー)についての事前リサーチです。インタビュー対象となるユーザー層のライフスタイルや購買行動を事前に調査し、予測しておくことでより適切な質問設計をすることができます。
BtoB領域で担当者等にインタビューを行う場合も、対象となる企業の事業内容や担当者の役割を理解しておくと、より解像度の高い対話が可能になります。
大まかな質問の分類を決める
次は大まかな質問の分類を考えます。例えば、次のようにカスタマージャーニーのような流れを意識して分類することで、抜け漏れが少なく、話をスムーズに展開できるようになります。
属性情報や生活背景に関する質問
例:家族構成、職業、日常の過ごし方など
認知・情報収集に関する質問
例:どのように商品を知ったか、比較対象は何か
購買行動や選定理由に関する質問
例:購入の決め手は何だったか、どのように選んだか
使用後の評価・満足度に関する質問
例:実際に使ってどうだったか、改善してほしい点はあるか
▼「カスタマージャーニー」についてのより詳しい記事はこちら

質問する内容を洗い出す
質問の分類ができたら、それぞれのカテゴリごとに具体的な質問案を洗い出します。この段階では、数を絞る必要はありません。質より量を意識して、後から削ることを前提に幅広い質問をピックアップしておきましょう。
質問の優先順位を決める
洗い出した質問の優先順位を決めます。優先順位を決める基準は、「インタビューの目的・ゴールに対してどれほど重要か」という点です。「必ず聞くべき質問」「時間があれば聞きたい質問」「補足として確認する質問」などのように優先度を明確にしておくことで、インタビュー全体の流れを設計しやすくなります。
インタビューガイドを作成する
優先順位が決まったら、質問の流れや時間配分を設計し、実際にインタビュー現場で使うインタビューガイドを作成します。ガイドには具体的な質問文やインタビューの流れ、各パートの所要時間などを書いておきましょう。
インタビュー中は、緊張したり、話の流れで時間をロスしたりすることが多々あります。インタビューガイドがあれば、話が脱線してしまっても基本の進行をすぐに把握できるため、進行管理がしやすくなります。
▼「インタビューガイド」についてのより詳しい記事はこちら

インタビューの質問の作り方のポイント
より効果的なインタビューの質問を作るためのポイントを解説します。
オープンクエスチョン・クローズドクエスチョンを使い分ける
「あなたはこの商品をどう思いますか?」といったオープンクエスチョンは、相手の思考や経験を広く引き出すのに有効です。一方で、「この商品を購入しましたか?」といったYesかNo(またはいくつかの選択肢)かで答えられるクローズドクエスチョンは事実確認や選択の場面で有効です。両者を適切に組み合わせることで、立体的な情報を引き出すことができます。
「6W2H」を意識する
「6W2H」(Who・What・When・Where・Why・Whom・How・How much)は、質問設計の基本です。質問案を洗い出す時には6W2Hを意識し、目的にとってより適切な質問を検討しましょう。
質問は簡潔にする
背景を説明しようと質問が長くなることはありがちですが、相手からすれば、要点が見えない質問は答えづらいものです。なるべく一文で構成し、補足が必要であれば切り分けて話すのが理想です。
インタビューの成功・失敗する質問例とテンプレート
具体的なインタビュー質問例と、成功・失敗例をそれぞれ紹介します。
成功するインタビューの質問例
より深い回答を引き出すために利用できるインタビューの質問例を紹介します。
比較基準を深堀りする質問:「購入前に他にどんな商品と比較しましたか?」「購入を迷った理由はありますか?」
リアルな利用シーンを把握する質問:「日常のどんな場面で使っていますか?」
改善点を引き出す質問:「使ってみて、意外だった点や予想と違った点はありましたか?」「あえて不満点を挙げるとしたら?」「理想的な商品にするとしたら、どこをどう変えたいですか?」
失敗するインタビューの質問例
有効な回答を得づらいインタビューの質問例を紹介します。
誘導的な質問:「この商品って良いですよね?」「〇〇機能、便利でしたよね?」
推測を押し付ける質問:「それってこういうことですよね?」「それって○○が原因ですよね?」
会話の深まりを阻害する質問:「とくに困ったことはないですよね?」「はい、いいえで答えてください」
インタビューの質問のテンプレート
例えば、商品の購入に関するインタビューであれば以下のような質問の流れが考えられます。
この商品を使うようになった理由を教えてください
購入を検討した際、他に比較した商品はありますか?
最終的にこの商品を選んだ決め手は何でしたか?
実際に使ってみて、どんな場面で満足・不満を感じましたか?
次もこの商品を選びたいと思いますか?その理由も教えてください。
このように、カスタマージャーニーに沿った構造で質問を設計することで、ユーザーの心理と行動を一貫して理解できるインタビューになります。
インタビューで質問する際のポイント
インタビューを実際に行う時に重要なのは、質問自体だけではありません。心がけたい4つのポイントを紹介します。
取材相手に対し敬意を払う
テンポの早さや言葉遣いによっては、インタビューの質問が「詰問」のように感じられる人もいます。丁寧な言葉遣いや相槌、敬意のある態度で相手の話を伺う姿勢を示しましょう。
アイスブレイクから始める
本格的な質問に入る前に、雑談やリラックスできる話題をはさむと回答者の緊張がほぐれます。相手の様子を観察しながら、スムーズに本題へと移るのが理想です。
相手と「会話する」ことを心がける
一方的な質問攻めにならないよう、適度なリアクションや相槌を入れて自然な会話の流れを意識すると、回答者もリラックスして返答することができ、より深い情報が得られるでしょう。
録音や録画をしてインタビューに集中する
メモを取ることに集中しすぎると会話の流れを中断してしまう恐れがあります。録音・録画を活用し、会話に集中することで、より豊かなコミュニケーションを取ることができます。
インタビューの質問の作り方についてよくある質問
インタビューの質問の作り方に関するよくある質問とその回答を紹介します。
最初の質問はどんな内容にすればいい?
最初は相手が答えやすい内容から始めるとスムーズです。プロフィールの確認や近況に関する質問はアイスブレイクにも繋がり、インタビュー全体の雰囲気を作るのに適しています。
インタビューの質問の順番の決め方は?
質問の順番は、基本的には広い話題(背景や経緯)から始め、徐々に具体的で深い話題に移行します。先述のように答えやすい質問から始めることや、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを使い分けることも重要です。最後に今後の展望や意見などを聞くと、回答がまとまりやすくなります。
質問時間の目安は?
相手の負担や集中力を考慮し、1~2時間程度が目安です。調査の内容や目的に合わせて調整しましょう。
インタビューの自然な終わらせ方は?
最後に「他に気になったことや伝えておきたいことはありますか?」などの質問を入れることで、言い残しを防ぎつつスムーズに締められます。締めたあとにインタビュー自体の感想を聞く場合もあります。また、質問や事務連絡が終わった後は協力のお礼をしっかり述べて終わりましょう。
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