
顧客調査のやり方は?種類や方法、顧客満足度調査のテンプレートを紹介
顧客を知ることは、事業を継続的に成長させるうえで欠かせません。顧客の抱えている課題や商品やサービスに対しての考えを把握するために有効なのが「顧客調査」です。 この記事では、「顧客調査」の定義や種類、方法、顧客満足度調査(CS調査)のテンプレートなどを紹介していきます。
- 顧客調査とは?
- 顧客調査の種類
- 顧客満足度調査(CS調査)
- 顧客ニーズ調査
- カスタマーエクスペリエンス(CX)調査
- 競合調査
- 顧客調査の方法
- アンケート調査
- インタビュー調査
- 顧客調査実施の流れ
- 調査目標の設定
- データ収集方法の決定
- 調査ツールの作成
- 調査の実施
- データの分析・解釈
- 結果の共有・活用
- 顧客調査を成功させるコツ
- 調査目標・調査対象を明確にする
- 質的・量的調査を併用する
- 偏りのない質問を作成する
- 多様なデータ収集方法を活用する
- カスタマージャーニー全体での接点を持つ
- プライバシーを守る
- 利用目的を明示する
- 調査結果を分析し継続的に改善する
- 顧客満足度調査(CS調査)とは?
- 顧客満足度調査のテンプレート|アンケート質問項目
- 顧客調査なら国内最大級のダイレクトリサーチサービス『ユニーリサーチ』
顧客調査とは?
「顧客調査」とは、自社の商品・サービスを利用している(あるいは利用する可能性のある)顧客のニーズ・満足度・行動特性・意識などを知るために、定量・定性的な情報収集と分析をする調査です。 顧客調査で得られる結果は商品・サービスの開発や改善、マーケティング施策の参考など様々な場面で役立てることができます。
顧客調査の種類
顧客調査の主な方法4種類を紹介します。
顧客満足度調査(CS調査)
「顧客満足度調査」とは、製品やサービスを利用した顧客が「どの程度満足しているのか」を測定し、その背景となる要因や改善点を明らかにするための調査です。 満足度が高い顧客ほどロイヤルティが高く、リピート購入や口コミを通じて新規顧客を呼び込む力が期待できます。一方、満足度が低い顧客が想定よりも多い場合は、原因を特定し対策を講じる必要があります。 ▼「顧客満足度調査」についてのより詳しい記事はこちら

顧客ニーズ調査
「顧客ニーズ調査」は、顧客が抱えているニーズ(課題や要望)を探るための調査です。「本当に欲しい機能」「現状のサービスへの不満」といった顧客の本音を探り、顧客ニーズを正確に把握することで、製品開発やサービス改善に活用できます。
カスタマーエクスペリエンス(CX)調査
「カスタマーエクスペリエンス(CX)調査」は、顧客が企業やブランドと接触する一連のプロセスにおいて「どのような体験をしたか」を調べる調査です。たとえば、ECサイトでの商品検索から購入、アフターサポートに至るまで、すべての接点(タッチポイント)における体験を把握します。顧客満足度調査や顧客ニーズ調査よりも調査対象が広範囲で、顧客が体験する「質」や「感情的な満足度」にも焦点を当てます。 ▼「カスタマーエクスペリエンス(CX)」についてのより詳しい記事はこちら

競合調査
「競合調査」は、競合他社が提供する商品・サービスの特徴や強み、弱み、市場機会などを客観的に分析することで、自社商品の改善や差別化につながる要素を探す調査です。競合他社の市場シェアや顧客層、評判などを把握することで、市場における自社の立ち位置を明確にし、最適な戦略を検討できます。
顧客調査の方法
顧客調査を実施する主な方法としては「アンケート調査」や「インタビュー調査」が挙げられます。
アンケート調査
アンケート調査は定量的なデータを得やすいのが特徴です。顧客満足度を5段階や10段階のスケールで聞いたり、複数の評価項目(価格・品質・使いやすさ・サポート対応など)に点数をつけたりすることで、具体的な数値データを得ることができます。 短時間で多くの回答を得られ、コストも比較的安価に抑えられるのがメリットです。 ▼「アンケート調査」についてのより詳しい記事はこちら

インタビュー調査
インタビュー調査は、アンケートよりも少人数を対象に深い意見や感想を引き出すのに適した方法です。定量調査では明らかにならない顧客の本音や製品に対する潜在的な期待・不満を聞き出すことができます。 顧客の表情や声のトーンなどの非言語情報も拾うことで、より具体的なインサイトを得られます。 ▼「インタビュー調査」についてのより詳しい記事はこちら

顧客調査実施の流れ
顧客調査の実施の流れを紹介します。
調査目標の設定
最初に「何を知りたいのか」「どんな意思決定に役立てるのか」を明確にし、具体的な目標を設定します。目的や目標があいまいだと、集めるデータが散漫になり、効果的な施策につなげにくくなります。
データ収集方法の決定
調査の目標が定まったら、定性調査・定量調査のどちらを用いるか、または併用するかを考えます。定量調査(アンケートや各種集計データなど)は全体傾向を把握しやすく、定性調査(インタビューやグループディスカッションなど)は個別の背景や動機を深く理解できます。調査対象者の数、期間、予算なども踏まえて最適な調査方法を選びましょう。
調査ツールの作成
質問票(アンケート)やインタビューガイドなど、実際の調査で使用するツールを準備します。質問は回答者が答えやすい流れになっているか、誘導的な表現となっていないか、など注意して作成しましょう。 ▼「アンケートの作り方」についてのより詳しい記事はこちら

調査の実施
Webや紙でのアンケート、インタビュー、グループディスカッションなどの調査を実施します。回答率を上げるためには、参加者へのインセンティブ(謝礼やクーポン配布)や興味を引く説明も効果的でしょう。 ▼「アンケートの回答率」「アンケート調査依頼」についてのより詳しい記事はこちら


データの分析・解釈
集めたデータを分析し、結果を解釈します。調査方法に適した分析を実施し、インサイトが得られるようにしましょう。 ▼「アンケートの集計方法」「アンケートの分析方法」についてのより詳しい記事はこちら


▼「インサイト」についてのより詳しい記事はこちら

結果の共有・活用
分析結果をレポートにまとめ、関係者へ共有します。結果をもとに施策を立案し、改善のサイクルを回していくことで、調査が実際の成果につながっていきます。
顧客調査を成功させるコツ
顧客調査を成功させるためのコツを解説します。
調査目標・調査対象を明確にする
「何を知りたいか」「誰を対象とするのか」があいまいだと、的外れな結果になりがちです。調査の目標とターゲットを最初に明確化しましょう。
質的・量的調査を併用する
アンケートなどによる定量調査だけでなく、インタビューや自由回答の質問による定性調査で得られたデータも重視します。両者を組み合わせることで、数値だけでは捉えきれない顧客の感情面や行動背景を深く理解できます。 ▼「定性調査」「定量調査」についてのより詳しい記事はこちら


偏りのない質問を作成する
誘導的な質問や、業界用語のような専門的すぎる表現の使用は避けましょう。回答する顧客にとって分かりやすく、客観性のある質問を作成することが重要です。
多様なデータ収集方法を活用する
オンライン調査や紙のアンケート、インタビュー、グループディスカッションなど、複数の方法を組み合わせたり、対象となる顧客層を複数設定したりすることで、偏りが軽減され、調査精度が高まります。
カスタマージャーニー全体での接点を持つ
顧客が自社を認知して購入・利用し、継続利用に至るまでの一連の流れ(カスタマージャーニー)の全体を見て調査を設計します。購入前後の顧客の心理や行動を把握し、どの段階で調査の接点を持ち、どういった情報を得ると効果的かを考えることが大切です。 ▼「カスタマージャーニー」についてのより詳しい記事はこちら

プライバシーを守る
「ご提供いただいた情報は、調査の目的以外には使用しません。」といった文言を入れて利用目的を明示したり、質問の選択肢に「回答しない」を設けたりすることで、プライバシーに配慮しましょう。 また、収集するデータに個人情報を含む場合、個人情報保護法遵守の観点から
利用目的を明示する
漏えい等が生じないように、安全に管理するために必要な措置を講じる 利用目的の範囲以外のことに利用する場合、あらかじめ本人の同意を得る 本人からの請求があった場合は、保有個人データの開示、訂正、利用停止などに対応する などの対応が必須となります。 参考:政府広報オンライン 「個人情報保護法」を分かりやすく解説。個人情報の取扱いルールとは? | 政府広報オンライン
調査結果を分析し継続的に改善する
顧客調査は「やりっぱなし」では意味がありません。調査結果を基に施策を実行し、その効果を検証・改善するサイクルを回すことが大切です。継続的な顧客調査は企業が成長していくうえでの強力な武器となります。
顧客満足度調査(CS調査)とは?
「顧客満足度調査」とは、先述の通り、製品やサービスを利用した顧客が「どの程度満足しているのか」を測定し、その背景となる要因や改善点を明らかにするための調査で、顧客調査の代表的な方法のひとつです。
商品やサービスの改善への活用
信頼性や顧客ロイヤリティの向上
リピーターの獲得
などを目的として実施されます。
顧客満足度調査のテンプレート|アンケート質問項目
シンプルな質問項目の顧客満足度調査テンプレートをご紹介します。
この商品・サービス全体の満足度を教えてください。(5段階評価)
最も満足している点・魅力だと思う点は何ですか?(自由回答)
不満や改善してほしい点があれば教えてください。(自由回答)
当社の商品・サービスをどの程度友人や知人に薦めたいと思いますか?(0~10点)
また利用したいと思いますか?(はい/いいえ)
その理由を教えてください。(自由回答)
(他社との比較が可能な場合)他社製品やサービスと比較して、優れている点・劣っている点はありますか?(自由回答)
その他、ご意見・ご要望があればご自由にお書きください。(自由回答)
回答を数値化しやすい定量的な項目と、顧客の本音や具体的なエピソードを引き出す定性的な項目をバランスよく配置するのがポイントです。
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