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アンケートの種類とは?調査方法・回答方式と実施の流れを解説

アンケートの種類とは?調査方法・回答方式と実施の流れを解説

「アンケート」は、ユーザーの意見や市場の動向を把握するためによく用いられる手段です。 この記事では、アンケートの調査方法や回答方法の種類などを詳しく解説します。

目次
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  1. アンケートとは?
  2. アンケート調査の目的
  3. 定量調査と定性調査の違い
  4. アンケートのメリット・デメリット
  5. アンケートのメリット
  6. 時間やコストを抑えて実施できる
  7. 数値化できるためデータ分析しやすい
  8. 多数のユーザーから回答を得られる
  9. アンケートのデメリット
  10. 回答に偏りが出る可能性がある
  11. 結果の深掘りが難しい
  12. ユーザーに合わせてアンケートの内容を変更できない
  13. アンケート調査方法の種類
  14. 訪問調査
  15. 郵送調査
  16. 電話調査
  17. 街頭調査
  18. 会場調査(CLT)
  19. ホームユーステスト(HUT)
  20. インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)
  21. 覆面調査(ミステリーショッパー)
  22. アンケート回答形式の種類
  23. ①単一回答(シングルアンサー:SA)
  24. ②複数回答(マルチアンサー:MA)
  25. ③評定尺度法(スケール)
  26. ④マトリクス
  27. ⑤自由記述(フリーアンサー:FA)
  28. ⑥順位型
  29. ⑦数値配分法
  30. アンケート調査の流れ
  31. 1.アンケートの目的を決める
  32. 2.アンケート方法を決める
  33. 3.調査票を作成する
  34. 4.アンケート調査を実施する
  35. 5.アンケート結果を集計・分析する
  36. 6.アンケート結果を活用する
  37. アンケート実施の際に注意すべきポイント
  38. 目的や対象は明確にする
  39. バイアスの影響をできるだけ抑える
  40. 個人情報の取り扱いに注意する
  41. アンケート調査なら2,800万人にリーチ可能な『ユニーリサーチ』

アンケートとは?

「アンケート」は、特定のテーマに関して多数の人々の意見や情報を収集する方法です。「調査票」を作成し、同じ質問を多数の人に回答してもらうことでデータを集めます。

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アンケート調査の目的

アンケート調査の目的は多岐にわたりますが、企業が実施する場合の目的としては、例えば以下のようなものがあります。

  • 顧客満足度や商品に関する評価を知りたい

  • 特定の市場の動向を把握したい

  • 意見を集めてサービスの改善点を見つけたい

アンケートによって得られたデータを分析することで、商品の開発・改善やマーケティング戦略立案などに役立てることができます。

定量調査と定性調査の違い

アンケート調査は「定量調査」に分類されます。一方でリサーチには「定性調査」もあります。

「定量調査」は、客観的に数値で表すことができるデータを収集する調査方法です。よくある「はい・いいえ」や「満足・やや満足・やや不満・不満」、5段階評価などの選択式の質問によるアンケートは定量調査と言えます。

「定性調査」は、意見や感想など、数値化できないデータを収集する調査方法です。代表的な調査手法としては、1対1のインタビュー調査や、グループをつくり多人数への調査を実施するグループインタビューがあります。

この2つの手法をうまく組み合わせたり使い分けたりすることで、より深いデータ収集と分析が可能です。

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アンケートのメリット・デメリット

アンケート調査にはメリットとデメリットがあります。メリットとデメリットを把握した上で、アンケートによるデータ収集が目的にあっているかどうか判断しましょう。

アンケートのメリット

アンケートのメリットを3つ紹介します。

時間やコストを抑えて実施できる

アンケートは比較的コストや時間を抑えて実施できる調査です。特にオンラインでのアンケート調査であれば、オフラインでの実施よりもさらに費用・時間のコストを削減できます。

数値化できるためデータ分析しやすい

アンケートでは定量調査を行うことが多く、そこで得られたデータは、さまざまな統計手法を用いた分析が可能です。ユーザーの傾向やパターンをグラフなどで視覚化しやすいため、関係者内での共有もスムーズになるでしょう。

多数のユーザーから回答を得られる

アンケート調査では、一度に多くのユーザーから意見を収集できる点もメリットです。具体的な基準は調査内容によって異なりますが、データの信頼度を高めるためには、ある程度のデータが必要です。信頼性の低いデータをもとに施策を立案しても良い結果を得られない可能性があります。

アンケートのデメリット

アンケートのデメリットを3つ紹介します。

回答に偏りが出る可能性がある

回答の募集方法によっては、アンケートに参加する人が一部のセグメントに偏ってしまい、回答結果に偏りが出てしまうことがあります。

結果の深掘りが難しい

定量調査の場合、得られるデータは数値です。集計がしやすい反面、その回答の背景を深堀りすることは難しい場合があります。

ユーザーに合わせてアンケートの内容を変更できない

アンケートの場合、全てのユーザーに同じ質問をするため、ユーザーに合わせて質問内容を変更できません。ユーザーの知識レベルやテーマとの関与度の違いによって、同じ質問でも異なる捉え方で回答してしまったり、回答のモチベーションが下がったりしてしまう場合があります。また、自由記述で気になる回答内容があったときに重ねて質問する、ということも困難です。

これらのデメリットは、アンケートの目的に応じて対象ユーザーのセグメントをしっかり設定したり、インタビューなどの他の定性調査と組み合わせて実施したりすることで軽減できます。

アンケート調査方法の種類

アンケート調査には多様な方法があります。それぞれの特徴を理解し、目的に応じて適切な方法を選択することが大切です。

訪問調査

「訪問調査」は、調査員が直接対象者を訪ねてアンケートを行う調査方法です。本人に直接質問をしてその場で答えてもらう「訪問面接調査」と、アンケート用紙を直接手渡し、記入してもらったものを後日訪問して回収する「訪問留置き調査」の2種類があります。

後者は最低2回の訪問が必要になりますが、時間の都合がつくときに回答できる、その場では聞きにくい質問にも対応してもらいやすい、といったメリットもあります。

郵送調査

「郵送調査」は、調査票を対象者に郵送し、回答を返送してもらう調査方法です。WEBアンケートの回答が難しい対象者や、企業や施設を対象にした調査に適しています。コストが比較的低く抑えられる一方、対象者にとっては回答を手書きしたり、返送したりする手間がかかるため、回答率が低くなることがあります。

電話調査

「電話調査」は、調査員が電話を通じて直接対象者に質問し、回答を得る調査方法です。コンピューターで無作為に数字を組み合わせて生成した番号へ電話を掛けるRDD(Random Digit Dialing)法と、既存ユーザーなどの電話番号リストをもとに電話をかける方法があります。RDD法の場合は、電話番号のリストが無くても調査を実施することができます。リアルタイムで質問ができるため、すぐに回答を得られるのが特徴です。ただし、プライバシーの懸念から知らない番号からの電話には出ない人や回答を拒否する人が一定数いることも考慮して調査する必要があります。

街頭調査

「街頭調査」は、街なかなどの公共の場で通行人に直接声をかけ、その場で回答を得る調査方法です。直接声をかけるため、回答率が高く、短時間で多くの人に接触することが可能です。

調査対象者のリストがなくても実施可能で、条件に合致する対象者かどうかはその場で確認をとることができます。「日曜日の昼間に駅を利用する人」など、時間や場所を限定した調査が必要な場合にも適しています。

会場調査(CLT)

「会場調査(Central Location Test)」は、特定の場所に対象者を集めて行う調査方法です。その場ですぐに回答が得られることや、情報の秘匿性が高いため未発表の商品に関しての調査を行いやすいことが大きなメリットです。対面での調査なので、アンケートの回答を元にさらに詳しい意見を収集するためのヒアリングなども実施しやすい環境です。

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ホームユーステスト(HUT)

「ホームユーステスト(HUT:Home Use Test)」は、製品を一般の家庭で実際に一定期間使用してもらい、その感想や意見を収集する方法です。食品や飲料、化粧品、日用品などの調査がよく見られますが、文具や調理器具、電化製品などのホームユーステストもあります。

ユーザーが個々の日常的な環境で試用した場合の回答が得られます。また、数日~数カ月単位での調査が可能なため、効果を実感するまでに期間を要する商品の調査にも適しています。

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インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)

「インターネットリサーチ(ネットリサーチ/Web調査)」は、オンラインでアンケート等を実施する方法です。

アンケートの配布から回収までオンライン上で行えるため、他の調査方法と比べて時間や費用の削減が期待できます。回答者の匿名性を保ちながら多くの情報を迅速に収集できる点も、インターネットリサーチの特徴です。

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覆面調査(ミステリーショッパー)

「覆面調査(ミステリーショッパー)」は、調査員が一般ユーザーとして店舗などを利用し、サービスの質や顧客体験を確認する調査方法です。

店舗を利用後、アンケート票に回答します。接客態度やサービスの質、店舗の清潔さといった実際の顧客体験を細かく分析できるため、実店舗のサービス改善に役立ちます。

アンケート回答形式の種類

アンケートの回答形式を7種類紹介します。アンケートの目的に応じて適切な形式を選択しましょう。

①単一回答(シングルアンサー:SA)

「単一回答」は、回答者が複数の選択肢から1つのみ回答する形式です。回答者にとっても負担が少なく、分析が容易というメリットがあります。オンライン上で回答するアンケートの場合は、プルダウンやラジオボタンによって表示します。

②複数回答(マルチアンサー:MA)

「複数回答」は、選択肢から複数の回答を選ぶ回答形式です。回答の数を制限する場合もあれば、いくつでも回答可能な場合もあります。回答者が持つ複数の意見を反映させやすく、考えをより深く理解することが可能です。

③評定尺度法(スケール)

「評定尺度法」は、特定の評価尺度に基づいて答える回答形式です。評価尺度は様々で、例えば、満足度を尋ねる時に「非常に満足・やや満足・どちらでもない・やや不満・非常に不満」という選択肢から選んでもらう場合もあれば、「どれくらい満足しましたか?0点(全く満足していない)~10点(非常に満足している)の範囲で評価してください」という質問文で0~10の点数を回答してもらう場合もあります。

尺度の間隔は等しくなるように注意する必要があります。一般的に、中央に「普通」や「どちらともいえない」に値する選択肢を設けるため、選択肢の数は奇数となります。

マトリクス

「マトリクス形式」は、複数の質問に対して同じ評価基準で回答する形式です。例えば、「次の商品を知っていますか?」という質問の回答用に、縦軸に複数の商品、横軸に「知っていて、利用したことがある・知っているが、利用したことはない・知らない」といった評価基準を配置した一覧表(マトリクス)を用意します。回答者が効率よく複数の評価を行えるメリットがあります。

⑤自由記述(フリーアンサー:FA)

「自由記述」方式は、テキストで自由に回答する形式です。単一回答等での回答に対し、選択した理由を聞く場合によく用いられます。回答者が自分の言葉で記述した意見を収集できるメリットがある一方で、集計や分析が難しいというデメリットもあります。

⑥順位型

「順位型」は、選択肢を順位付けする回答形式です。例えば、「以下の機能をあなたにとって重要な順に順位付けしてください」という質問であれば、回答者は各機能に順位をつけます。回答者が持つ意見の重要度や優先順位を明確にできます。

⑦数値配分法

「数値配分法」は、限られた点数などの資源を各選択肢に配分する回答形式です。例えば、「100点を重要度に応じて以下の機能に配分して ください」という質問に対し、重要だと感じる度合に応じて各機能に任意のポイントを割り振ります。回答者の意見や価値観をより詳細に理解するために利用される回答形式です。

アンケート調査の流れ

アンケート調査の流れを6つのステップに分けて紹介します。

1.アンケートの目的を決める

まず、アンケートを実施する目的を明確にします。何のためにデータを収集するのか、どのような結果を期待しているのかを具体的に設定することが、効果的な調査の第一歩です。

2.アンケート方法を決める

次に目的に応じて、どのアンケート方法を選択するかを決定します。適切な方法を選ぶことでより価値のあるデータを得られます。

3.調査票を作成する

アンケートの質問内容を作成します。回答形式や質問の順序にも工夫をし、回答しやすい調査票をつくりましょう。

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4.アンケート調査を実施する

作成した調査票を元に、実際にアンケートを実施します。

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5.アンケート結果を集計・分析する

収集したデータを整理し、集計します。定量データは数値としてまとめ、定性データはテーマごとにグルーピングするなどして分析を行います。

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6.アンケート結果を活用する

分析したデータを①の目的に応じて、商品開発やマーケティング施策などに活用します。また、結果を元に再度別のユーザー層に対するアンケートを実施したり、ユーザーの回答内容を深堀りするためにインタビューなどの他の調査を実施したりすることもあります。

アンケート実施の際に注意すべきポイント

アンケートを効果的に実施するために注意すべきポイントを紹介します。

目的や対象は明確にする

アンケートを実施する目的や対象とするユーザー層は明確にすることが重要です。目的に合わせて、アンケートの内容や形式を最適化し、より有効なデータを収集しましょう。

バイアスの影響をできるだけ抑える

アンケートを作成・分析する際に、バイアスの影響をできるだけ抑えられるように注意する必要があります。「回答ユーザーは当然〇〇については知っているだろう」と思い込んで必要な質問を省いてしまう、評価が高いという前提で分析結果に対する考察をしてしまう、などの悪影響が生じさせないために、複数の人の目を通して調査内容を吟味することがおすすめです。

▼「バイアス」についてこちらの記事でも詳しく解説しています

【成果を出すためのユーザーインタビューの事前準備】成功を阻む人間の認知特性を交えてプロが解説by奥泉直子氏
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個人情報の取り扱いに注意する

アンケートを通じて得られる個人情報は、適切に管理する必要があります。特に、アンケートの回答に個人情報を含む場合は個人情報保護法をよく理解し、遵守しましょう。個人情報保護法を遵守している旨や利用目的を明示しておくことで、ユーザーに安心して回答してもらうことができます。

参考:「個人情報保護法」を分かりやすく解説。個人情報の取扱いルールとは? | 政府広報オンライン

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この記事を書いた人
ユニーリサーチ編集室
ユニーリサーチ編集室
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